寒い朝だったりする。昨日、背中の真ん中左側あたりが突然痛んで、「およよ?」と思った。昔、「背中が痛んだら注意しろよー」と、骨の髄まで酔っぱらいという人に言われたことがあったもんで。ま、痛みはある程度したらやわらいだんだけど、まだ軽症な感じで、今朝も違和感が残ってたりする。
昨夜は「サウサリート」に寄り、美味しいチキンカツレツをワインでいただく。ギタリストの中西文彦氏が、一ヶ月のおでん屋マスター的な日々を終えて、カウンターでカルボナーラを食べていたので、隣に座ってひとしきり話をする。そのときに背中の痛みの話を僕がすると、「そんなの俺は昔からだよ」と中西氏が言い、「寒いからじゃないか」とマスターのジョージさんが言った。あ、そうなんだ、と思ったりした。
さて、スプリングスティーンの新作『Working on a Dream』をようやっと購入。今朝、聴いてるんだけど、なかなか素敵な作品に仕上がっていて嬉しい。音の表情は違うけど、ベースにあるものは前作『Magic』に近い印象をもった。で、まだ1回しか聴いてないんだけど、僕にはこっちの方がしっくりくるかもしれない。うまく言えないのだけど、往年のファンへのエクスキューズよりも、自分のやりたいことが全面に出ている気がする。それがここで聴かれるノスタルジックな色合いを含んだサウンドなのかなぁと思ったりした。
スプリングスティーンも、60歳を前にして、これまで生きてきた時間を振り返る時期にきてるのかなぁと思う。僕はそれをとても自然なことだと思う。無理に若くある必要などないし、そうしたニーズに応える義務もない。今、自分がやりたいことをやればいい。表現者として誠実であれ。等身大であれ。スプリングスティーンがそういう人だと思うから、僕はこんなにも長い間、彼の歌に耳を傾けてきたのだ。
「歩きつづけよう。この無常な日々の王国を」とスプリングスティーンは歌う。そう、僕らは無常な日々を重ねて生きている。でも、きっとその積み重ねこそが、なにより大切なのだと、僕は思う。
MIYAI