川沿いの桜がいい感じで咲き始めてたりする。もう春なんだなぁと思ってたら、今日はちょっと肌寒かったりするわけでね。でも、徐々に。あともう少しかと。
昨日はいろいろ考えることがあって、少しナイーブになってたところに、友人が貸してくれた西原理恵子の『ぼくんち』を読んだら、これがあまりに深い内容で、心底ひっくり返ってしまった。そこには「生きる」ということの本当の意味が、わかりやすい物語にのせて描かれていた。きれいで優しい笑顔が、胸に痛かった。
底辺で暮らす人達の話。ここに出てくる人達のほとんどが、求めても求めきれないものを、僕は生まれたときから持っていて、そのまま持ちつづけることもできたのに、僕はそれらに背を向けて生きていくことを決めて、これまでやってきた。それがたやすいことだったとは言わないけど、そのことにどれだけの重みがあったのかを、しっかりと理解していたのかどうかは、わからない。
どうしようもない現実の中で、シンプルな幸せを求めて、それさえも手に入れることができないとき、幸せの形は、もっとシンプルなものになっていく。どんどんシンプルになっていって、きっと、本質に近づいていくんだと思う。でも、本質に近づけば近づくほど、幸せは現実味を失っていく。それはきっと、幸せってのが、どこか「複雑なもの」だからだと思う。この漫画を読みながら、僕はそんなことを思って、胸が痛くてしょうがなかった。
でもなんであれ、笑っていられるのはとても大切なことなんだなぁと思ったのだった。できることなら、僕も、笑顔を忘れないでいたい。
MIYAI