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Sandfish Records Diary

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Early Morning

 なんとなんと6時前にベッドから抜け出すことに成功した朝。外はしとしと雨降り。ベン・テイラーの『Another Run Around the Sun』を数年振りに聴く。とりたてて素晴らしいアルバムだとは思わないけれど、丁寧に作ってあるし、ベンなりにできることはちゃんとやっているように感じられるのがいい。なんていうのかな、こういう手が届きそうな、日常的な音楽に、僕はいつも救われているような気がする。

 ビールを買って帰り、いただきものの長崎チャンポンと、酢豚的なるものを、その他こまごまとしたものたちと一緒に、食らう。ひたすら食らう。至福なり。んで、しっかりお腹を下したりする。安っぽいものをちょっとだけ食べることに日々慣れているので、美味しいものを腹一杯食べると、僕は、ほぼ100%の確率で、腹を下す。昨夜もそんな感じだった。でも、そんなことは、どうでもいい。美味しければ、それでいいのだと思う。

 ぽってりしたお腹をさすりながら、クラプトンのレコードを聴き、彼の自伝を読む。生き抜いたことから学んだであろう言葉が、ページのそこかしこに散りばめられていて、その重みに胸を打たれる。例えば、エリックを育てた祖母ローズは、口蓋の手術中に停電になったことが原因で、頬の一部がくぼんでおり、そのことが彼女をいくぶん自意識過剰にしていたという。そのことをエリックはこんな風に語る。「ディランの書いた“Not Dark Yet”という曲に、「どんな美しい顔の裏側にもある種の悲しみが潜んでいる」という歌詞がある。この受難が彼女を他の人間のジレンマに対して深い思いやりをもつ、とても暖かい人間にしていた。少年時代の大半は、彼女が私の生活の中心だった」。素敵だなと思った。ローズもエリックも。

 というわけで、やっぱりベン・テイラーはそこそこにして、エリックのレコードをターンテーブルにのっける。泣く子も黙る名作『Layla』。こうした偉大な音楽が、僕の人生の大きな部分を作り上げている。僕は無意識に、そしてときに意識的に、その中に隠された大切ななにかを必死になって吸収し、自分の一部にしてきた。今でも、こうした古いロックやソウルのレコードを聴くと一番心がしっくりくるのは、そういった理由からだと思う。けれど、そうだからといって、僕にエリックのような振り切った生きた方ができるわけじゃない。だから余計に、ベン・テイラーのような、けっして偉大ではないけれど温かい歌に、心惹かれるのだろう。

 さて、なんとまだ7時過ぎだったりする。出かけるまでに3時間もあると、なんでもできるような気になるね。なんて素晴らしいんだろう。僕は1日の中で、朝が一番好きだ。

 MIYAI
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by sandfish2007 | 2009-09-30 07:21 | diary | Comments(0)
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