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Sandfish Records Diary

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RIKUO & PIANO

 この日記にも時折名前が出てくるリクオさんが、先日ニュー・アルバムをリリースした。70年代から現在までの日本人ミュージシャンの歌を集めたカヴァー・アルバムで、全曲リクオさんの歌とピアノだけという弾き語りの形式をとっている。タイトルは『RIKUO & PIANO』で、ニーナ・シモンの名作を思い出させる。以前、ニーナへのリスペクトを口にしていたのを知っていたので、本人にそう言ったら「それやねん」とにんまり笑っていた。そういう人なのだ。きっと。

 僕がこれまで観てきたリクオさんのライヴは、ほぼすべて酒場での弾き語りだった。だから、これは僕にとって一番馴染みのあるリクオさんということになる。僕はオリジナルが好きなんだけど、ライヴではカヴァーも分け隔てなく歌われていた。で、酔っぱらってくるとその頻度が増えた。そんなときのリクオさんはとても楽しそうで、ピアノもより酒場的になってくる。なんというか、そういう人なんだと思う。多分。

 このアルバムは、江ノ島の付け根にあるイベント・スペースで録音された。自転車に乗ってると、これからレコーディングに向かうリクオさんに会ったりもした。だから、このアルバムは、江ノ島の海や空や光や風、この土地特有の開けっぴろげでリラックスした空気に包まれている。リクオさんの歌も、グランドピアノの音色も、そんな空気の中で震えている。

 僕は、スーパー・バター・ドッグの「さよならCOLOR」と小坂忠の「機関車」が気に入っている。そして、ラストに収められた唯一のセルフ・カヴァー「胸が痛いよ」。この曲に関しては、清志郎の想い出と共にリクオさん自身が文章を綴っている(こちら→link)。とてもいい話だと思った。

 もう何度もこのアルバムを聴いている。素敵なアルバムだ。ナチュラルなリクオさんがここにはいて、この人の人間としての魅力の大きさに改めて気づかされる。うまく言えないのだが、生きてきた時間が歌とピアノから伝わってくる。それこそがリアル・ミュージックなんだと思う。本当の音楽なんだと、僕は思う。

 MIYAI


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by sandfish2007 | 2010-01-22 09:46 | diary | Comments(0)
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