歯を磨いて、朝ご飯を食べて、ストレッチをして、コーヒーを飲みながら、日記つけてる。ポール・マッカートニーの歌を聴いてる。そんな2010年の3月 3日の朝。「あれから20年ですね」というメールが友人から届いた。そうなんだ。いっとわずとぅうぇんてぃーいやーずあごーとぅでい♪とポールが歌うのを生で初めて聴いたのは、ちょうど今から20年前の今日のことだった。
あのとき僕は20歳。今は40歳。還暦まであと20年。なんだかなんだか。
2浪目の最後の入試が終わった日、ポールは日本にやって来た。急いで家に帰ってテレビをつけた。ポールが成田空港のロビーに姿を見せたとき、全身がぞわっと粟立ち、言葉にならない痺れるような感覚に包まれたのを、今でも鮮明に思い出すことができる。麻薬の前科からポールやストーンズが日本に入国できるなんて、ほんとに誰も思ってなかった頃のこと。そんな彼らが相次いで来日したわけで、それはもう大変で、とてもじゃないけど他のことなんて考えてられなかった。
友人からのメールで、その頃のことをなんとなく思い出してたりする。あのときのツアー音源を収録したライヴ盤を聴いてたりする。PCを立ち上げたら、ポールの新しいツアー日程を知らせるメールが届いていた。あれから20年。ポールは今も元気だ。
もしポール・マッカートニーがいなかったら、今頃僕はなにをしているのだろう?あのなにものにも代え難い心の震えを知らないまま、生きているのだろうか?
20年前の今日。東京ドーム。ポール・マッカートニーの来日公演。今もあの頃と変わらない気持ちであなたの歌を聴いている。そんな2010年の3月3日の朝。
MIYAI