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Sandfish Records Diary

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恐竜のような雲

 冷たくて細かい雨が地面を濡らしている。降り出す前に、自転車をこいで銀行へ行ってきたんだけど、随分と肌寒かった。売上げを預け入れ、必要な金額をおろして、コンビニで年賀状を買って帰ってきた。

 昨日の午後、鵠沼海岸にある洋服屋さんへ、委託で置いてもらっていたCDを引き取りに行った。ずっと預けっぱなしだったし、売れなかったし、なんとなく申し訳なかったから。ついでに海へ寄って、いつものボードウォークで寝転んだ。気持ちのいい天気で、薄くて小さな雲が群れをなして、巨大な恐竜のような形をとり、ゆっくりと空を横切っていった。他の雲はピンで打ったように動かなかったから、恐竜のような形をした雲の群れは、いくつもの雲を交差しながら移動していった。大空をゆったり、ゆっくりと。そんな様子を見ていると、自分を取り巻くいろんなことがとても小さく感じられた。

 ビールとスコーンのチーズ味を買って部屋に戻り、暗くなるまで「ノルウェイの森」の上巻を読んだ。60年代後半のヒット曲を集めたカセット・テープをかけたら、あまりにぴったり合うのでびっくりした。出てくる女の子達のしゃべり方が、古い日本映画みたいだと思った。翻訳された外国の小説みたいでもあったけど、どちらかというと古い日本映画のように思えた。

 暗くなってから、ずっと先伸ばしにしていた経理の仕事をまとめてやった。全部終わらせるのに6時間ほどかかった。首が痛くなったけど、気になっていたことがひとつ減ったのは嬉しかった。強いお酒が飲みたくなって、シーバス・リーガルをショットでくいっと飲み干した。それから60年代のヒット曲を流し、「ノルウェイの森」の下巻を読み始めた。途中でラジカセの片方のスピーカーが聴こえなくなったけど、気にならなかった。きっと「ノルウェイの森」は、いろんなものが欠落した物語なのだろう。いくつもの穴ぼこのような欠落が、なにもなされぬまま放置されている。そこに僕らは惹きつけられるのかもしれない。

 今、ラジオからビートルズが流れている。なかなかシブい選曲だ。さっきはボブ・ディランがかかった。僕のための番組だなと思った。

 MIYAI
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by sandfish2007 | 2010-12-13 12:18 | diary | Comments(0)
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