ブログトップ

Sandfish Records Diary

sandfish.exblog.jp

Devils & Dust

 曇り空のブルース・スプリングスティーン。名作『Devils & Dust』。たくさんの示唆を含んだアルバム。恐怖には強い力があると歌われる。指は引き金にかけられ、誰を信じたらいいのかわからない。汚い風が吹いている。血と石の戦場で。泥と骨の戦場で。血が乾き始め、悪臭が立ち始めている。なんとかして生き延びたい。でも、生き延びるための行為が、愛する人を殺してしまったらどうしよう?ここにはたくさんの示唆が含まれている。

 実家の引越作業がつづいている。もう少ししたら、僕も手伝いに行くつもり。昨日、メールで進行状況を訊ねたところ、「ダンボールに囲まれているよ」との返事だった。まぁ、とにかく荷物が多い。「捨てたんだけどなぁ」と親父とお袋は言うが、捨てられなかったんだなぁと僕は思う。テレビやCDデッキの配線は僕がやった。エドウィナ・ヘイズの『コーヒー・タイム』が入ったままだったので、それを聴きながらみんなでお茶を飲んだ。お袋の友達が餞別代わりに手作りの苺大福を包んでくれた。とても美味しい苺大福だった。「こうしたことも想い出になるんだろうね」とお袋が言った。

 昨夜は、馴染みの音楽バーで「タジ・ロック」というイベントがあった。いつもはかなり押して始まるので、のんびりとご飯を食べてから行ったんだけど、着いたときには既に始まっていた。はりゃま。ウクレレ、アイルランドの打楽器、ペダルスティール・ギター、マンドリン、ビアノ、ガット・ギター。それらが出たり入ったりしつつ、アコースティックな演奏がまったりとつづく。そんなイベントだった。僕は小野一穂の曲のカヴァーが気に入った。丁寧に紡がれた詩の世界がまっすぐ伝わってくるいい演奏だった。終了後はリクオのDJに合わせて、みんなで歌ったり踊ったりお酒を飲んだりと、ひとしきり盛り上がる。福島県と宮城県と三重県の日本酒をいただく。楽しい夜だった。

 今朝、目が覚めたら空が曇っていた。すぐに起きる気分にはなれなかったけど、いつまでも寝てられないので、ほどなくしてベッドから抜け出した。窓の外に目をやると、やっぱり空は曇っていた。ブルース・スプリングスティーンの『Devils & Dust』をかけた。胸に迫ってくるものがあった。ここにはたくさんの示唆が含まれている。

 MIYAI
[PR]
by sandfish2007 | 2011-05-01 11:22 | diary | Comments(2)
Commented by 法律屋さんFROMおおさか at 2011-05-04 09:44 x
はい、私も大好きなアルバムの一つです。聞き始めた当初はRENOのような、売春宿のような描写が描かれている曲が含まれていることに違和感を感じましたが、それもブルースが伝えたいアメリカの日常の一つなのかと…。“Nebraska”しかり“Tom Joad”しかりBruceが必要最小限の楽器しか使わないアルバムでは、その分詩にメッセージ色がふんだんに詰め込められて、より重要な示唆があるような印象を受けます。あくまで個人的な見解ですが。
Commented by sandfish2007 at 2011-05-04 19:22
◇法律屋さんFROMおおさかさん
いいアルバムですよねー。僕も大好きです。痛ましいほどのリアリティーある作風。こうした歌を集めたアルバムでは、無駄がそぎ落とされ、本質を突き詰めるようなサウンドになるのは、ある意味必然なのでしょう。作品全体から恐ろしいほどの深みを感じます。この人はほんとにすごい人ですね。

MIYAI
<< ぼくの自転車のうしろに乗りなよ 実家の引越し >>