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Sandfish Records Diary

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No Nukes

 昨夜、地元の居酒屋さん「菜音」で映画『No Nukes』の上映があった。1979年、スリーマイル島原発事故を受けての反原発ライブの模様を収めたドキュメンタリー。ジャクソン・ブラウン、ジェイムス・テイラー、ブルース・スプリングスティーン等の演奏の間に、原発に関する様々な映像(インタビュー、演説、軍によるプロパガンダ等)が挿し込まれる。僕はこの映画を初めて観たのだけど、当時の状況が今の日本とあまりに似ていることに驚いた。原子力発電を押し進める側の腹黒さ。原子力の危険性と自然エネルギーの拡大を求める反対派の主張。そのすべてが今とほとんど変わらない。30年以上も前の出来事なのに。30年以上も前の映画がここまで有効でありつづけてしまうなんて。その間、いったい僕らはなにをしていたのだろう?

 ジャクソン・ブラウン、ジョン・ホール、グラハム・ナッシュなどを見ていると、彼らがこの問題に対して真剣だったことがひしひしと伝わってくる。そうした中でブルース・スプリングスティーンだけは少し異質に思えた。僕の印象では、彼はこのライブをレベルアップさせ、より多くの観客を集めるために出演を求められたのではないかと。実際、ライブでのスプリングスティーンの扱いはスペシャルなものだったし、彼は誰よりも熱いパフォーマンスをしてみせた。もちろんスプリングスティーンもライブの主旨に賛同して出演したのだろうが、ジャクソン達ほどの真剣さは伝わってこない。ミュージシャンとしてバンドとともに自分のやるべきことをやったという印象だ。きっとそこまで深く関わっていなかったのだろうし、一種の役割分担みたいなものだ。僕個人としては、スプリングスティーンのようなスタンスの方が、自由で風通しがよくて好きだったりする。しかし、ライブの主旨をまっとうし責任を背負ったのはジャクソン達の方だ。そうしたリスクを恐れない真剣な行動力は、なにか大切なことを押し進めるためには、やはり必要なのだと思う。

 原子力発電を取り巻く状況が、あの頃からほとんど変わっていないことに、僕は少なからずショックを受けた。努力をつづけてきた人達もいたはずなのにだ。やはりこの問題は、僕らひとりひとりが自分なりの覚悟をもって考えていくべきことなのだろう。そして、僕は思うのだ。今も昔も結論はひとつしかないのだと。原発は止めるしかない。

 宮井 章裕
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by sandfish2007 | 2011-06-23 13:52 | diary | Comments(4)
Commented by torami at 2011-06-23 21:09 x
はい、原発は止めるしかないです。ずっとそう思ってきたのに何もしてこなかった自分も加害者のひとりなのではないかと。今が頑張りどころだと、自分に言い聞かせています。
Commented by sandfish2007 at 2011-06-24 08:11
◇toramiさん
30年以上前となんら進展が感じられない状況に驚きました。自分が原発に反対を表明したということは、原発がなくなったときに生じるであろう多岐に渡る影響に関しても容認したということです。そのために罪のない人達が、生活を変えられ、仕事を失い、その後の人生がつらく悲しいものになったとしても、自分は彼らがそうなることを容認したのだと自覚することです。その自覚をもった上で反対していかないと、反原発という言葉は深みを持たないと思いました。僕が言う覚悟とはそういう意味です。

宮井 章裕
Commented by torami at 2011-06-24 19:27 x
はい、宮井さんのおっしゃる覚悟の意味、自分も肝に命じます。生半可な考えではいけないのです。だから、脱原発へ向かう決めて以降、どこかでずっと緊張しています。これからもそれは続くのだと思います。
Commented by sandfish2007 at 2011-06-26 10:42
◇toramiさん
長い道のりだと思いますが、ひるまず強い気持ちで前に進んでいきたいですね。その先に夢と希望と可能性が待っていると信じてます。

宮井 章裕
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