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Sandfish Records Diary

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アナログ・レコード・バー「BB」

 昨夜、自転車で出かけようとしたところで突然の雷鳴。しばらく待つも、なかなか鳴り止まない。窓を開けると雨がザァーッと降っていた。「ふむ、なるほどね」と納得し、もうひと仕事することにした。それからも雷鳴は続いたが、雨は小降りになったので、いそいそと出かけていく。海沿いのサイクリング・ロードを走り、向かうは茅ヶ崎にあるアナログ・レコード・バー。ゴロピカと鳴る雷に照らされながら海沿いの道を走るというのは、B級ムービーみたいな不穏さがあっていい。胸の内で秘かに盛り上がる。おっ♪サンダーロード♪おっ♪サンダーロード♪

 目的のアナログ・バーに着いたのは22時を過ぎた頃だった。この日がラスト・デイとなるお店は、悪天候にも関わらずたくさんのお客さんで賑わっていた。DJがオールディーズ・ナンバーをかけていた。マスターに挨拶し、ハートランドを注文して、先に来ていた友人達と乾杯した。ディープ・パープルの「ハイウェイ・スター」が高らかに鳴り響き、バックマン・ターナー・オーバードライブ、ブルース・スプリングスティーン、エルヴィス・コステロとつづいた。その後も、バーゆかりのDJ達が入れ替わり立ち代わりでレコードをまわしていった。ポール・ハードキャッスルというセレクトにはっとし、ボブ・スキャッグスの凝縮されたグルーヴに感嘆し、マイケル・ジャクソンの端正さを極めたリズムにひとつの完成形(あるいは行き止まり)を感じた。日付が変わった頃にちょっとしたMCがあり、店は優しい空気に包まれた。ドアの外に出てみると、雨はほとんど上がっていた。友人達が楽しそうに話をしていた。みんな笑顔だったけど、最後の日らしく、どこか名残惜しそうにも見えた。

 ここはブレッド&バターのマネージャーだった人が始めたお店で、ほぼ10年間、歴代3人のマスターとDJ達がターンテーブルを回し続けた。ここを舞台に南佳孝が素敵なラジオ番組をやっていたこともあった。僕よりも年配のお客さんから20代の若者まで、音楽好きが夜な夜なやって来てはハートランドやワインを注文し、レコードに耳を傾け、他愛のない話をして帰って行った。茅ヶ崎という小さいけれど音楽愛に溢れた町で、店はひとつのコミュニティとしての機能し、いつしか象徴的な意味合いを持つようになっていった。

 僕はそんなに足を運んだわけじゃない。でも、ずっと忘れることはないだろう。好きな店だったし、親切にもしてもらった。ここで知り合った友人もいる。だから、時々思い出すことだろう。海沿いにあったアナログ・レコード・バーはいい店だったなぁと。

 MIYAI
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by sandfish2007 | 2011-08-07 10:04 | diary | Comments(0)
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