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Sandfish Records Diary

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山下達郎と七尾旅人

 『Sweet Love Shower』というフェスに山下達郎が出るというので、山中湖まで行ってきた。ローカル線と路線バスを乗り継いで3時間ほど、車窓を流れる景色を眺めながら、いい旅行気分を味わえた。ライヴは、もうほんとに素晴らしかった。それまでの出演者がどうもぱっとしなかったこともあり、レベルの違いをまざまざと見せつける形となった。「ラブランド・アイランド」の導入から「スパークル」へ。「アトムの子」や「ライド・オン・タイム」で盛り上げて、「さよなら夏の日」で締めくくる。中盤では、竹内まりあがゲストで2曲歌ったりと、夏フェスを意識したお祭り感のある楽しい内容だった。そして、名うての面々を揃えたバンドは反則なくらい上手い。僕が達郎のライヴを観るのはすごく久しぶりで、多分15年振りくらいだと思うのだけど、達郎はちっとも変わってなくて、声もしっかり出ていて、そんなところもなんだか嬉しかった。

 その後は、前々から気になっていた七尾旅人のステージを観た。アコースティック・ギターの静謐な世界と、ループを高度にアグレッシヴに使いこなす破壊的な側面。そこに梅津和時のフリーキーなサックスが絡む。壊れては再生し、壊れてはまた再生する。山下達郎のステージがどこか予定調和の完成されたものだったのに対し、七尾旅人は不穏で不完全で独特で、痛いくらいに繊細だった。戸惑っている観客に対して「静かだね。リアクションしていいんだよ。ロック・バンドなんかより凄いことやってるんだから」と七尾は言った。強い自意識とプライド、人と繋がりたいという不器用な気持ちが伝わってきた瞬間だった。正直、僕が好きな音楽だったのかはわからない。でも、美しかった。また観てみたいと思った。

 帰りも路線バスとローカル線を乗り継いで家へ。窓の外は真っ暗で何も見えなかったけど、2つのライブの余韻が胸に残っていて、いい気分だった。眠くもないのに、僕はずっと目を閉じていた。

 MIYAI
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by sandfish2007 | 2012-09-05 07:54 | diary | Comments(0)
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