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Sandfish Records Diary

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自立

 デヴィッド・ミード『デューズ』(David Mead / Dudes)と、エドウィナ・ヘイズ『コーヒー・タイム』(Edwina Hayes / Good Things Happen Over Coffee)。最近はこの2枚の注文が増えている。でも、(何度も書いてるが)どちらも入手困難な状況がつづいている。CDショップにはあまり置いてなく、たいていの通販サイトでは品切れ。運良くうちのサイトに辿り着いた人だけが購入できるという状況だ。せっかくデヴィッドやエドウィナの音楽に興味をもってくれたのに、すんなりとお届けすることができないのは、レーベルをやってる身としては大変申し訳なく、歯がゆいことだ。ショップでも通販サイトでも取り寄せは可能だが、そうまでしてくれる人って果たしてどれくらいいるのだろう?僕なら何軒かまわって置いてなければ、きって諦めると思う。

 返品できることを条件にすれば、ショップに置いてもらうことはある程度可能だろう。しかし、注文が増えているとは言っても、すごく売れるものではない。CDショップにもかつてほどの販売力はなく、例えば10枚納品して試聴機展開してもらっても、半分以上が返品されることだって、けっしてめずらしくない。最大のネックは、卸業者を通してしか納品できない点で、例えばデヴィッド・ミードだと1200円で卸してるが、返品されるときには1500円(概算)で買い戻すことになる。売上見込みが数百枚程度のCDでこんな商売はできないから(少なくとも僕はする気になれない)、あらかじめ「返品不可でやってます」と伝える。すると、注文をくれるショップの数は驚くほど減る。
 誤解のないように言っておくが、僕はCDショップを批判しているのではない。売るのに手間がかかる無名な作品より、もっと簡単にたくさん売れるものを仕入れるのは当然の市場原理だ。そこを僕らのようなインディーズは、お願いして自分のところのCDを置いてもらっている。そこに「残ったら引き取ってくださいね」という返品条件が生まれるわけだ。ただ、それをのむことができないというだけの話なのだ。

 どうすればサンドフィッシュ・レコードの音楽を広めていけるのか?レーベルをスタートしたときからずっと考えてきた。おそらく、その答えは「自立」なのだと思う。どこかに頼るのではなく、自分が今より発信力をつけて、最低限のことは自分でできるようにする。そういう基盤を作り上げることで、その先へと進んでいくための道を見出せるかもしれない。では、そうなるためには何をすればいいのかというと、これはもう小さな目的を達成していくしかない気がする。例えば、僕の場合だと、サンドフィッシュの作品がヒットして、お客さんにもアーティストにも喜んでもらえて、レーベルの運営も安定するというのは、かなり難儀なことだ(5年やってみてよくわかった)。それなら、そこに到達するための小さな事柄を目標にして、ひとつひとつ達成していくしかない。今なら、うちの通販サイトが検索上位にくるようにする…といったようなことだ。そうなれば、うちのCDを欲しいと思っている人達が、今よりも簡単に入手できるようになる。実際に買ってくれるかどうかはともかくとして、少しは前進したと言えるだろう。そんな小さな達成をこつこつ積み重ねていくうちに、おそらくだが、当初あったはずの大きな目的も徐々に変化していき、僕はかつて思い描いていたのとは違う場所に辿り着いたりするのだろう。それはそれで構わない。もしそこにあるべきはずの結果がなかったとしても、その都度小さな目的を持つことさえできれば、なんとかやっていけるんじゃないかな。そんな気がする。

 結局、僕は僕の人生を生きたいだけだ。道に迷うことなく、音楽を愛し、音楽のためになにかができれば嬉しい。

 MIYAI
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by sandfish2007 | 2012-11-10 07:09 | diary | Comments(0)
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