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Sandfish Records Diary

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腹をくくって進め

 昨夜は、スウェーデンの伝統音楽を演奏するバンドのライヴを観た。そうした音楽に疎い僕にはアイリッシュ・ミュージックのように聴こえるのだが、本人達曰く全然違うものらしい。アイリッシュはケルトだが、スウェーデンはゲルマンなんだという。ふむ、さっぱりわからないけど、欧米の人に中国人と日本人の見分けがつかないようなものか。

 彼らは大学のサークルを母体にしたバンドだという。結成8年目というだけあって、演奏の息もぴったりで、安心して楽しむことができた。僕がうらやましいなと思ったのは、学生時代に作った曲を今も同じメンバーで演奏していることだった。一見、波風が立つこともなく仲良くやってきたように見えるが、8年の間にはいろいろな事があったはずだ。メンバーが共通して大切にしている曲を持っていることは、折々で過ぎ去った時間や想い出とリンクし、バンドを続けていく上での助けになったりするのかなと、勝手に思い巡らせたりした。

 終演後、ニッケルハルパという変わった楽器を見せてもらった。12本の弦が張られたバイオリンのような古い楽器で、その原形は14世紀にまで遡る。音を奏でる弦と共鳴弦があり、とても澄んだ音がする。この楽器にまつわる面白い話をいくつか教えてもらい、みんなで思いつくことをがやがやと語らうのは楽しかった。

 彼らは20代後半で、音楽での成功を強く望んでいた。しかし、そのとっかかりをなかなか掴めない様子だった。確かにスウェーデンの伝統音楽が広い支持を得るためのシーンが、日本には見当たらない。どうしてもマニアックな扱いになってしまう。彼らが海外での活動に目を向けているのは必然だと思った。昨夜の彼らの演奏は(集まったお客さんも含め)酒場向きとはいえなかった。ライヴというよりは、リサイタルに近い雰囲気だった。でも、もしこうした音楽の土壌がしっかりとある国なら、彼らの演奏に声を上げ、踊り、酒をあおったりする人達がたくさんいるのかもしれない。

 今はどうすれば売れるといった方法が、数年前よりもはるかに読みにくくなっている。変に狙ってはずすくらいなら、自分の信じる道を進むべきだ。やると決めたら腹をくくるしかない。それはうちのようなレーベルにしても、同じことなんだと思う。

 MIYAI
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by sandfish2007 | 2013-05-12 12:53 | diary | Comments(0)
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