ブログトップ

Sandfish Records Diary

sandfish.exblog.jp

ソウル・ボーイに憧れて

ソウルがずっと好きだった。
ここにお集まりの皆さんほど詳しくはないが、
ソウルはいつだって、
僕の心を捉えて離さなかった。
特にどのアーティストが好きとか、
そういう感じではないのだけど。
まぁ、どうしても選べと言われたら、
オーティス・レディングとかなんとか、
そういうことになるんだろうけど、
どちらかと言うと、
誰が好きとかそういう話じゃなくて、
僕はソウル・ミュージックが好きなんだなと
思ったりするのだ。

でも、僕はあんな風に歌えないし、
楽器だって弾けない。
肌の色も黒いというよりは、黄ばんだ肌色だ。
ギターでソウルの歌を弾いてみれば、
自分にソウルなんかできやしないのだと、
簡単にわかってしまう。
でも、あんな風に歌えなくて、
あんな感じで楽器が弾けなくても、
ソウルが好き好きで、好き過ぎて、
なんとなくソウルっぽくなってった
青い目をした白人達がけっこういるのも知ってる。
彼らはそんな真似事を毎日のように繰り返して、
いつの間にかそうなってって、
世間からは「ブルー・アイド・ソウル」なんて言われたりして、
そういうのも、なんだかかっこいいのだ。

なんだよ、白人でもソウル・ボーイになれるのかよ。
だったら、僕だってなれるんじゃないの?
でも、僕は彼らのように歌えないし、
あんな風に楽器も弾けない。
それに彼らのやってることが
単なる真似事じゃないくらい、
彼らの歌を聴けば、簡単にわかってしまう。
鏡に映った僕の眼は青いというよりは茶色で、
肌の色はやっぱり黄ばんだ肌色だ。
ちょっとでもソウルの真似事をしてみればわかる。
やっぱりねって。
日本人には無理なんだって。

でも、なれないなりに、がんばって、
ソウルじゃないんだけど、
なんとなくソウルっぽさを曲に取り入れたり、
ソウルへの愛情がほのかに漂ってきたり、
そんな歌を歌う日本人に出くわしたりすると、
「あぁ、ちきしょう。やられたぁ」と思ってしまう。
でも、自分はあんな風には歌えないし、
楽器だって弾けないことをすぐに思い出して、
なんだか馬鹿馬鹿しいような、
恥ずかしい気分になったりするのだ。

ソウルは、なんでソウルっていうか知ってるだろうか?
魂が震えるから。ザッツライト。
それじゃ、魂が震えるってどういうこと。
僕は知ってるよ。
ソウルを聴いてるときの、あの気持ちのことだ。
風が薫るような初夏の1日、
暖かな陽射しの中で聴いたソウル・ミュージック。
テンダネス、ヤング・ボーイ・ブルース、
ビューティフル・モーニング、リスペクト、
やけに気持ちよくて、なんだかこれから、
すごくいい事があるんじゃないかと思えた。
そんな幸福で、
ロマンティックな気持ちのことを、
魂が震えるっていうんだと思う。
ソウルにはそれができたから、
ソウルって名前が付いたんだと思う。

今夜ここに集まった僕らは、
みんなソウルが大好きだ。
みんなソウル・ボーイに憧れてる。
あの言葉にできない気持ちを胸に感じながら、
毎日を過ごせたらどんなにいいだろう。
僕らはソウル・ボーイになりたいんだ。

さぁ、今夜もソウル・ミュージックの時間がやってきた。
ゲストはひとりの男と最高のバンド。
紹介させてくれよ。
フロム・ニュージャージー。
遠くからやって来てくれて、
今夜、藤沢北口の「バー・ケインズ」に登場。
レディーズ・アンド・ジェントルメン。
プリーズ・ウェルカム、
ブルース・スプリングスティーン
アンド・ジ・E.ストリート・バンド!

<Tenth Avenue Freeze-Out / Bruce Springsteen>

(2013.6.15「Voices Inside ~北のロックとソウル〜」@Bar Cane'sにて朗読)
[PR]
by sandfish2007 | 2013-06-16 06:59 | diary | Comments(0)
<< ほんとによかった Heaven's Blue >>