ブログトップ

Sandfish Records Diary

sandfish.exblog.jp

あれはあれで悪くない

 素焼きそば(具のない焼きそば)をトーストにのっけて食べたら、独身時代を思い出した。寒い部屋でひとり食べる具なし焼きそば。具なしラーメン。虚しいんだけど、妙なおかしみがあって、あれはあれで悪くなかった気がする。

 昨夜はバンドの練習があるというので、ギターを肩にかけて出かけて行った。ところが、メンバー2人が風邪をひいて来れなくなり、貸切り予定だった店にもぽろぽろとお客さんが来たりして、ギターをケースから出すタイミングが見つからないまま、なんとなくただただ普通に呑んで帰って来たのだった。まぁ、そんなこともある。きっと昨夜はそういう夜だったのだろう。

 カウンターに座って、いつものように音楽を聴いていると、やけにチープなライブ音源が流れてきた。歌も演奏もよれよれだ。「どちらさん?」と訊ねると、アレックス・チルトンだという。1997年2月、ニューヨークにある小さなお店。酔客相手だろうか。みんなビーチ・ボーイズのカヴァーに大騒ぎしている。よくもまぁ、こんなものを発売したもんだと、感心するやら呆れるやらだった。でも、最後まで聴き終えたとき、「また聴きたいなぁ。俺も買おうかなぁ」と思っていた。これは一体どういうことだろう?しょうもない内容なのにまた聴きたくなるレコードと、ちゃんとしてるのに1回聴いたらもう聴く気がしないレコードと、その差は一体なんなのだろう?不思議だなぁ。音楽にはいつだってそんな謎が渦巻いている。

 具なし焼きそばをのっけたトーストを食べながら、昨夜聴いたアレックス・チルトンの歌を思い出して、僕はひとりでクスクスと笑った。頭の周りを小さな幸せがひらひらと舞っているような気がした。きっと、あれはあれで悪くなかったのだ。

 MIYAI
f0182140_09073990.jpg

[PR]
by sandfish2007 | 2014-02-06 09:08 | diary | Comments(0)
<< 仕事部屋 Dream Baby Dream >>