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Sandfish Records Diary

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極上のソウル・ミュージック

 マッスルショールズ・サウンドに浸った夜だった。馴染みの音楽バー「ケインズ」のマンスリーDJイベント「Voices Inside」に行くと、いつも素晴らしいソウル・ミュージックをたくさん聴くことができるのだけど、昨夜のマッスルショールズ特集は格別だった。

 夏の夜。窓からの湿った風が吹き抜けていく中、冷たいビールを呑んでいると、ミディアム・テンポのソウル・チューンがまとめて流れてきた。クラレンス・カーター、オーティス・クレイ、ウィリー・ハイタワー、ボビー・ウーマック。抜群だった。他にもたくさんのソウル・ナンバーを聴いた。オヴェイジョンズ、スペンサー・ウィギンス、ジョージ・ジャクソン、キャンディ・ステイトン…。素晴らしいな。切りがないね。

 とりわけ心が躍ったのは、トラヴィス・ワマックの「スリップ・アウェイ」と、ジミー・ジュールズの「マイ・ワールド・タンブルズ・ダウン」かな?でも、ほんとに全部いい曲だった。午後9時15分から午前1時30分まで、1曲たりとも退屈することはなかった。夏の夜のソウル・ミュージックは最強で、抗えない魅力に満ちていた。それがマッスルショールズ産となれば、文句のつけようがない。

 ホストDJである二見くんのボビー・ウーマック追悼リーディングも良かったし、顧問である関根さんの70年代と60年代に分けた2セットも良かった。そして、ゲストの新井崇嗣さんのラジオ・スタイルによる解説はとてもわかりやすく、興味深い内容だった。新井さんはブラック・ミュージック関係の本の翻訳や執筆などをされている人で、今回は各レコーディング・スタジオごとにいろんな曲を聴かせてくれた。マッスルショールズと言っても、そこにはいくつかのレコーディング・スタジオが存在する。フェイム・スタジオ、マッスルショールズ・サウンド・スタジオ、クインヴィ・レコーディング・スタジオ等々。それらは共通したグルーヴを持ちながら、それぞれが異なる個性を有している。僕にはどれも初めて知ること、聴く曲ばかりで、とても有意義な時間となった。

 夏の夜に聴くソウル・ミュージックは、心の柔らかい部分に沁みこんでくる。シンプルなパターンのドラムが生み出す力強いグルーヴ、自由な発想で躍動するベース・ライン、美しいオルガンの調べ、曲のイメージを決定づけるホーンのフレーズ、幾多の素晴らしいシンガー達。昨夜僕が聴いたのは、すべてアラバマ州のコットン・フィールドで生まれ、世界へと発信された名曲だ。それらは夏の夜の風や闇に溶け込み、豊かな空気となって僕の心を満たしてくれた。素晴らしきマッスルショールズ。極上のソウル・ミュージックに、ありがとう。

 MIYAI

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by sandfish2007 | 2014-07-20 09:22 | diary | Comments(0)
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