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Sandfish Records Diary

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愛について

 隣町での矢野顕子、素晴らしい夜だった。音楽的に高度な技術があり、多彩な引き出しがあり、歌心がある。そういう人は他にもいると思うが、彼女の場合、いつ何が飛び出してくるのかが全くわからない。予測不能な演奏は、たおやかでありながら燃えるようなスリルがあった。オリジナルとカヴァーの境界線はもはや存在せず。「David」、「おおパリ」、「ラーメン食べたい」、オフコースや大貫妙子の曲、そして友部正人の「愛について」。どれも本当に素晴らしかった。そして、奔放な才能というのは、10数年程度の時間ではみずみずしさを失わないのだなぁと知り、僕はしみじみと深く感動したのだった(注;僕は15年ほど前に同じ会場で彼女のライヴを観ている)。

 満たされた心は、寒空の下でもぽかぽかと温かかった。「これからどうしよう?家でチキンをあっためて食べようか?それとも寄り道しようか?」。結局、どこかで少し呑んでいこうということになり、馴染みのバー「サウサリート」へ。この日の為に用意されたマスター特製のパテと牛タンは、びっくりするくらい美味しかった。心はさらに潤いを増し、「まっすぐ帰らなくてよかったね」と話しながらの帰り道は少しも寒くなく、夜空の星はいつもよりもきれいに輝いていた(そんな気がした)。

 「愛について」の中で、父のいない子と夫のいない母親が出てくる。そして、やはり妻と子のいない男も出てくる。3人は道端ですれ違い、星のように遠く離れた場所で愛について考えつづける。昨夜、この歌の演奏を聴きながら、それが真実なのだと思った。遠く離れていても考えつづける。問題は距離じゃないのだと。僕らはずっと考えつづけるのだと。

 MIYAI
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by sandfish2007 | 2014-12-25 07:35 | diary | Comments(0)
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