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Sandfish Records Diary

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ストレート・アップ

 この時期の午前6時はまだお月見タイム。暖房をつけて、やかんに火をかける。で、レコードもかける。今朝はバッド・フィンガーの『ストレート・アップ』。

 高校生のときに横浜にあったレコード屋さんで買った。当時バッド・フィンガーのレコードはすべて廃盤。中古レコードにはどれも高値がついていた。だから、僕が持っているのは違法な海賊盤だ。「これ最高だよ。だってオリジナルをそのままコピーしてあるんだから」と店員さんが自信満々にすすめてくれたのを覚えている。数年後にバッド・フィンガーのアルバムは再発され、誰でも簡単に入手できるようになった。中古レコードの価格も落ち着き、僕が持っているような海賊盤はその価値を失った。でも、僕は今でも聴いている。だって、オリジナルをそのままコピーしてあるんだから。あのとき店員さんが言った通り最高なのだから。

 「テイク・イット・オール」から始まり、A面最後の「ネイム・オブ・ザ・ゲーム」の頃には空も白んできた。今日は曇りだから、いつもより明るくなるのが遅いようだ。これからB面。「デイ・アフター・デイ」や「サムタイムズ」が待っている。なんて素晴らしいのだろう。

 バッド・フィンガーは悲運のバンドだ。時代の波に翻弄され、大きな成功を収めることもないまま、金銭トラブルと訴訟が繰り返され、ふたりのメンバーが自ら命を絶った。それでも音楽は残りつづける。それは素敵なことであると同時に、すぐれたポップ・ミュージックが逃れることのできない業でもある。すぐれているがゆえに、残りつづけるしかないのだ。

 MIYAI
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by sandfish2007 | 2015-01-07 07:12 | diary | Comments(0)
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