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Sandfish Records Diary

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15年

 確定申告を仕上げ、あとは提出するだけ。お金の計算から解放され、嬉しいというか清々した。ニュー・リリースに向け、久しぶりに英語でメールのやりとりをすると、車のエンジン・キーを回したときみたいに、体のどこかが静かに音を立てた気がした。今年は2枚リリースできたら嬉しい。

 先日、馴染みのバー「ケインズ」が15周年を迎えた。10周年のときはみんなで盛大にお祝いしたのだが、この夜もそのときのメンバーが多く集まった。中には懐かしい顔もいたりして、どことなく同窓会のようでもあった。お店からもミュージシャンからもお客さんからも、時の流れが感じられた。それぞれの過ごしてきた時間が、表情に、言葉に、態度に、音に表れていた。そんなことを改めて感じるのは、どこか切なく、また心温かくもあった。そして、こうしてまた集まれたのは、なかなか素敵なことなのだろうなと思った。

 15年前と言えば、僕は31歳で、なんとかいい小説を書こうとし、いくつかの賞に応募しては、最終選考で落選するのを繰り返していた。ルーツ・ミュージックのレコードを買い集め、夢中になって聴いていた。大学時代の友人たちとはよく会っていたが、少しづつ疎遠になっていった頃でもあった。振り返ると、何かが終わろうとしていたし、新しく何かが始まろうとしていた時期だった。

 あれから毎日を積み重ね、今に至っている。過ごしてきた15年間は、取り返しがつかないものだから、必然的に相応の重みをもつことになった。いい意味でも悪い意味でも。結局、生きるとはそういうことなのだろう。僕らはこれからもそれをつづけていくことになる。これまでの時間を糧に、よりより時間を共に過ごすために。

 なんであれ、お金の計算からは解放されたので、まずはせっかくかかったエンジンが止まらないよう、いい音楽を届けることができるように、がんばろう。
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by sandfish2007 | 2016-02-10 07:37 | diary | Comments(0)
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