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Sandfish Records Diary

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何を糧にできたのか

 グリフィン・ハウスが新作『ソー・オン・アンド・ソー・フォース』をリリースした(2016年3月4日発売)。グリフィンらしいノスタルジックなメロディー・ラインと、前作『ボールズ』よりも豊かなバンド・サウンドが耳を惹きつける秀作に仕上がっている。内容は申し分ない。しかし、今、僕はオファーを躊躇している。その理由は、僕がこの音を売る自信を持てていないからだと思う。

 前作『ボールズ』を僕は売りあぐねた。素晴らしい作品だったし、リリース前の評判も上々だった。しかし、どうしてもそれ以上は広がっていかなかった。手を尽くしてはみるのだが、何も起こらなかった。それまでもずっと低空飛行をつづけてきたが、このときは「やばさ」のレベルが違った。発売から2ヶ月が経った頃、僕は自分の心が折れていることに気がついた。思いつくことを全部やってみてわかったのは、もうこれまでのやり方ではいよいよダメだということと、それに代わる新しい方法もすぐには思いつかないということだった。正直、あそこまで打つ手がないと、降参するしかなかった。それから数ヶ月、僕はレーベルの仕事をほとんどしなかった。まずは折れた心を立て直す必要があった。

 幸いなことに、『ボールズ』はその後もじわじわと売れつづけ、レーベルの売上げにも貢献してくれた。いい作品だから、これからも地道に売れていくだろうし、そうあってほしい。僕自身もやる気を取り戻し、こうして今日も音さがしをしている。相変わらず新しいやり方は見つかってはいないけど、自分を信じてやりつづけるしかないことはわかった。大切なのは、何を学び、何を糧にできたかだ。グリフィン・ハウスの新作を聴きながら、そんなことも考えている。

 『ソー・オン・アンド・ソー・フォース』は、グリフィンのHPで全曲試聴できるので、ぜひ聴いてみてください(こちら→link)。
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by sandfish2007 | 2016-03-07 12:37 | diary | Comments(0)
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