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Sandfish Records Diary

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ガイ・クラークに捧ぐ

 ガイ・クラークの訃報を耳にした夜。悲しい夜。アルバムは1枚しか持っていないから、熱心なファンだとは言えないけれど、その1枚『オールドNo.1』こそは僕の生涯の愛聴盤だ。それはこれからもずっとそうだという意味であって、こんな風に言いきれる作品というのは、実はそれほど多くない。この作品が僕の心に残した足跡は、暖炉の火のように優しく暖かい。膝に顔を埋めてしまうほどに切ない。このアルバムは、僕に泣くことが笑うことと同じ意味で、笑顔にはいつだって涙がついてまわることを教えてくれた。

 『オールドNo.1』は、1975年にリリースされた。その音楽性や佇まいからガイ・クラークは遅れてきたシンガーソングライター、まさにオールドNo.1だった。でも、遅れて来たおかげか録音はクリアで、そうしたアンバランスさが逆にガイの歌を際立たせていた。きっと案配がよかったのだろう。今聴いてもこのアルバムは特別古くならない。他には例えようのない空気をまとっている。

 30分前に訃報を知って、今は『オールドNo.1』を聴きながらこの文章を書いている。部屋には「ライク・ア・コート・フロム・ザ・コールド」が流れている。ガイが親友のジェリー・ジェフ・ウォーカーの結婚式のために作ったのだと、随分前に先輩が言っていた。本当なのかな?わからないけど、今となってはどちらでもいい。僕はこの歌が一番好きだし、このエピソードも気に入っている。素朴で無骨なガイ・クラークが、この歌では目一杯スウィートに歌っているから。友達のために。笑顔と涙が一緒になった優しい歌だから。
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by sandfish2007 | 2016-05-18 00:38 | diary | Comments(0)
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