ブログトップ

Sandfish Records Diary

sandfish.exblog.jp

スコティ・ムーアに捧ぐ

 スコティ・ムーアが自宅で亡くなったという。享年84歳。そんな悲しい朝を迎えている。

 スコティこそ、僕が初めて聴いたカントリー・ギターであり、ロカビリー・ギターだった。中学校の担任の先生が貸してくれたエルヴィス・プレスリーのレコード。「ハートブレイク・ホテル」を聴いたとき、僕は13歳だった。衝撃的なエルヴィスの第一声。鋭いエレクトリック・ギターのカッティング。足を引きずって歩くようなベース・ライン。凶暴なギター・ソロ。その後につづく悲しいピアノのフレーズ。やさぐれた大人の音楽で、少し怖くなったのを覚えている。

 スコティが弾くギターはいつも切れ味が鋭く、曲をドライヴさせる勢いがあった。エルヴィスのサン・レコード時代は、まさしくサウンドの要で、例えば「ミステリー・トレイン」や「ベイビー・レッツ・プレイ・ハウス」。破天荒なエルヴィスのヴォーカルを、スコティのギターが気持ちに良く波に乗せているのがわかるだろう。スコティはエルヴィスより少しばかり歳上だった。そんな2人の関係性も演奏から伝わってくる。

 「ハートブレイク・ホテル」を録音したときだったろうか。スコティは興奮してエルヴィスにこう言ったという。「このレコードで僕らは革命を起こしちゃうかもしれないね」。スコティ、あなたは正しかった。あれから60年がたった今も、あのレコードはきっと世界のどこかで誰かの心に革命を起こしている。
f0182140_7501130.jpg

[PR]
by sandfish2007 | 2016-06-30 07:50 | diary | Comments(0)
<< 下半期のはじまりと掲載情報のお知らせ 店舗営業 >>