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Sandfish Records Diary

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ルーザー・アゲイン

 馴染みの店「バー・ケインズ」で友人の二見くんが主催しているマンスリーDJイベント「Voices Inside」。第105回目の昨日は、フィリー・ソウルの外堀から内堀を埋めていくような夜だった。つまり、超フィリー級の曲はあまりかからず、どちらかといえばフィラデルフィア・インターナショナル以前の曲がよくかかったのだが、これがどれも本当にいい曲ばかりで、「ケインズ」は深夜まで呑めや踊れやの大盛り上がりだった。

 ギャンブル&ハフが中心となり素晴らしいミュージシャン達と共に世界を席巻したフィリー・ソウルは、その完成度の高さゆえに黒人音楽の均一化(その先のディスコ化)を押し進めるきっかけになったのかもしれない。しかし、スタイルが確立される以前には、流麗なストリングスに負けじとドラムがロック寄りともいえるどたばたビートを力強く叩いていて、その「いなたさ」が曲に強烈な生命力を与えていた。また、フィリー特有の洗練されたサウンドの源流にはドゥーワップがあるのだなぁとか、改めて気づくこともたくさんあって、「フィラデルフィアにも音楽のディープ・リバーが流れてるんだよねぇ」と感じ入ることしきりだった。

 それにしてもいい曲ばっかりだった。僕はレーベルを始めてから一段と貧乏になり、中古レコードを買い漁ることもできなくなって久しいのだが、いつかこの辺のソウルのレコードを買い揃えてみたいものである。

 今朝、コーヒーを飲みながらリンダ・ロンシュタットの「ルーズ・アゲイン」を聴いたのは、昨夜聴いたジャッキー・ムーアの「ルーザー・アゲイン」を思い出したからだ。勝ちつづける人生よりも、負けが多いくらいの方が味わい深い。
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by sandfish2007 | 2016-11-20 11:14 | diary | Comments(0)
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