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Sandfish Records Diary

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アケイディアン・ドリフトウッド

 友人に誕生日プレゼントをあげた。オーティス・レディング「ドック・オブ・ザ・ベイ」の国内盤シングル。すると友人も僕に誕生日プレゼントをくれた。ザ・バンド「アケイディアン・ドリフトウッド(Acadian Driftwood)」のシングル盤。この曲がシングル・カットされているなんて知らなかったし、シングル用にエディットされたヴァージョンがあることも初めて知ったし、B面がアルバム未収録曲だなんてびっくりだ。(後注:これはどうやら僕の勘違いのようです。最下部をご参照ください)

 僕の周りにはディープな音楽ファンが多い。それぞれが好きな音楽に対して一家言ある人達だが、共通して好きな音楽もある。ザ・バンドはそうしたグループのひとつ。そして、「アケイディアン・ドリフトウッド」を嫌いという人は、少なくとも僕の周りにはいない(と思う)。

 この歌は、戦争に負けてカナダから追い出されたフランス人のことを歌っている。彼らは追われるままに南下し、ニューオーリンズに辿り着く。しかし、そこでも受け入れてはもらえず、周辺の沼地に住むようになる。そこで奴隷やネイティヴ・アメリカンと交わりながら、独自の文化を育んでいく。ケイジャンとは、そんな彼らが生み出した音楽だ。

 そのような歴史を背景に持つこの歌には、諦観をにじませた旅情がある。アケイディアンとは、フランス人が入植していたカナダの地名に由来しており、ドリフトウッドとは漂流木のことだ。そして、この歌を書いたロビー・ロバートソンはカナダ人であり、ネイティヴ・アメリカンの血をひいている。

 「アケイディアン・ドリフトウッド」は、ザ・バンドの『南十字星(Northern Lights-Southern Cross)』に収録されている。長い旅の果てに辿り着いた場所には何もなく、頭上に星だけが輝いていた。そこではすべてが終わり、すべてが始まる。このアルバムがもつそんな世界観に、ずっと憧れている。

※後注:調べてみたところ、このシングル盤は1976年に発売されており、B面「トワイライト(Twilight)」のラベルには(from the LP "THE BEST OF THE BAND")と記載されてました。つまり、『南十字星』(1975年発売)からのシングル・カットではないようです。そもそも、A面B面の記載がどこにもないので、もしかすると「トワイライト」がA面扱いだったのかもしれません。失礼しました。

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by sandfish2007 | 2017-01-23 09:23 | diary | Comments(0)
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