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Sandfish Records Diary

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チャック・ベリーに捧ぐ

 チャック・ベリーが故郷のミズーリ州セントルイスで亡くなった。享年90歳。ロックンロールを愛する者として、最大級の感謝と哀悼の意を捧げたい。チャック・ベリーなくしてロックンロールはなかった。少なくとも今とは大きく違っていたはずだ。

 数あるチャック・ベリーの傑作のうちのひとつ「ロックンロール・ミュージック」で、チャックはこんなことを歌っている。

 モダン・ジャズはかったるい。メロディーはいまいちだし、まるでシンフォニーだ。ロックでも湿っぽいサックスはだめだ。俺が聴きたいのはハリケーンのようなロックンロール。タンゴはもうたくさん。マンボも気に入らない。コンゴの方がまだましだ。さぁ、ビートの効いたロックンロールで踊ろうぜ。

 言いたい事がはっきりしていて、自分が何を求めているのかよくわかっていて、そのためなら古い価値観など捨て去ることも厭わない。美しく韻を踏みながら、チャック・ベリーは若者の心を見事に代弁してみせた。自分はもう30歳を過ぎていたというのに。

 おそらく、チャック・ベリーは確信犯だったのだと思う。ダックウォークで革新的なギターリフを弾きながら、頭はどこまでも冷めていた。そうしたパラドックスは、聞こえてくるチャック・ベリーの複雑な人柄とも符合する気がする。それでもチャック・ベリーには、なにをされてもどこか憎めない愛嬌があった。それは彼の音楽にそのまま反映され、ひいてはロックンロールという音楽の魅力として、今も多くのミュージシャンに受け継がれている。

 チャック・ベリーは、ロックンロールのオリジネイター以上の存在だった。どんなに音楽が洗練されても、結局、誰もチャック・ベリーを超えられないようなところがあった。それは、最も洗練されたロックンロールを奏でたのが彼だったからかもしれない。

 90歳といえば大往生なのだろうが、この偉大なアーティストの訃報に淋しさを隠せない。今はただ感謝の気持ちでいっぱいだ。永遠のロックンロールをありがとう。

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by sandfish2007 | 2017-03-20 10:42 | diary | Comments(0)
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