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Sandfish Records Diary

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クレム・カーティスに捧ぐ

 昨日の朝、ザ・ファウンデーションズのクレム・カーティスの訃報が届いた。自宅で亡くなったという。76歳だった。

 もしかすると、ザ・ファウンデーションズは知らない人の方が多いかもしれない。60年代半ばから後半にかけて活躍したイギリスのソウル・グループで、白人と黒人の混合バンドだった。当時のクラブ・シーンで人気に火が付き、ほどなくしてアメリカでも成功した。

 クレム・カーティスは、ザ・ファウンデーションズの初代ヴォーカリストだった人だ。ただし、僕が初めて聴いた曲は「ビルド・ミー・アップ・バターカップ(恋の乾草)」で、このときにはもうクレムはバンドを脱退していた。だから、彼の歌声を知ったのは、1994年にリリースされたベスト盤の1曲目「ベイビー・ナウ・ザット・アイヴ・ファウンド・ユー(星のベイビー)」ということになる。大学生のときにラジオで「ビルド・ミー・アップ・バターカップ」を聴いて以来、ずっとファウンデーションズのレコードをさがしていたので、CD化されたと知ったときは嬉しくて、すぐに購入した。

 ファウンデーションズの音楽には、UKソウルのグループらしい軽やかさがあった。アメリカのグループがもっている本物の重みはなかったが、お洒落をして颯爽とステップを踏むにはぴったりだった。そうした音楽性が、モッズを中心としたイギリスのクラブ・シーンで人気を博したのはよくわかる気がする。僕が持っているCDの帯には「スウィンギン・ロンドン・コレクション」というシリーズ名が記されており、ライナーノーツはザ・コレクターズの加藤ひさしと小松崎健郎だから、彼らがモッズ周辺の若者に愛されていたことは間違いないだろう。

 とにかく、このCDはいい曲ばかりだ。そのうちの半分をクレム・カーティスが歌っている。「ユア・ラヴィン」も「ミスター・パーソナリティ・マン」も「バック・オン・マイ・フィート・アゲイン(恋するベイビー)」もみんな大好きだ。今でもよく聴く。そのたびに心が明るくなり、胸がわくわくするような音楽だ。きっとこれからもそうだ。

 だから、そんな人が亡くなって淋しい。最近何をしていたのかは知らないけれど、クレムの歌声は確かに僕の人生を彩ってくれた。そのことに感謝と哀悼の意を捧げたい。どうもありがとう。

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by sandfish2007 | 2017-03-29 09:05 | diary | Comments(0)
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