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Sandfish Records Diary

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青い影

 今朝もカセットテープを聴いている。1曲目はプロコル・ハルムの「青い影」。この曲は高校生のときに初めて聴いた。まさに驚くべき曲だった。「1曲でいいから死ぬまでに「青い影」くらいの曲を書けたらなぁ」なんてことを友達と話した。そして、「ひょっとすると、世界にはこんな名曲がまだまだあるのかもしれない」と思うとどきどきした。

 大学生のとき、アラン・パーカー監督の映画『ザ・コミットメンツ』を観に行った。ダブリンでソウル・バンドを結成するという話で、ストーリーも音楽も最高だった。ギタリストの手元がアップになり、「トライ・ア・リトル・テンダネス」の最初のカッティングを弾いた瞬間、鳥肌がたったのを覚えている。ギタリストがここまで何も弾いてなかったことに気づいたからだった。それがどれほど雄弁なことなのかも。僕は待つことの大切さを学んだ。

 この映画でも「青い影」が使われている。教会でパイプオルガンを弾きながら歌うのだが、歌詞の「ファンダンゴ」を「ファンタスティック」と間違える。教会にはキーボーディストとマネージャーのふたり。一緒に歌詞をなぞり、それから「おかしな歌詞だ」と言う。でも、僕はガツンとやられた。その哲学的で示唆に富んだ歌詞に。特に好きなのは「彼女は海岸へと去って行った16人の処女のうちのひとり」というフレーズ。意味がわからない。そこがいい。

 ポール・マッカートニーは、深夜のクラブで初めて「青い影」を聴いた。「わお!誰の曲だ?スティービー・ウィンウッドか?」と一緒にいたみんなで興奮したらしい。ウィンウッドかと思ったというのが面白い。確かにそう思ってしまいそうだ。

 カセットテープを聴いていると、いろんなことを思い出す。今は1910フルーツガム・カンパニーの「サイモン・セッズ」が流れている。彼らの音楽はバブルガム・ミュージックと呼ばれた。子供向けといった意味だろうか。きっと本人達は嬉しくなかったことだろう。もし僕なら自分のやっていることをそんな風に言われたくない。いつの時代にもこういった揶揄した言い方は存在する。産業ロックとかもそう。まぁ、言われても仕方がない気もするけど。どちらもそんなに悪くない。良くもないだけだ。
 

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by sandfish2007 | 2017-05-17 07:47 | diary | Comments(0)
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