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Sandfish Records Diary

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ロザリー・ソレルズに捧ぐ

 ロザリー・ソレルズの歌を聴いたとき、僕は30歳くらいだった。ウッドストック系と呼ばれる音楽に、心の大部分をもっていかれていた時期と重なる。

 1970年前後にウッドストックへ移り住んだミュージシャンというと、ハッピー&アーチー・トラウムやジョン・セバスチャンなど、20代後半から30代前半の人が多かったように思うが、ロザリーはひと世代前の人で、フォークシンガーとしての佇まいを色濃く残していた。そして、彼女は住人というよりは旅人だった。

 『ホワットエヴァー・ハプンド・トゥ・ザ・ガールズ・ザット・ワズ』は、1973年にウッドストックのベアズヴィル・スタジオで録音された。ロザリーが40歳だったときの作品だ。旅情が漂うオリジナル曲とカヴァーソングを、なんともいえない風合いの歌声で聴かせてくれる。

 B面1曲目の「ファースト・フォール・オブ・スノウ」には、特に心を奪われた。エリック・カズのたゆたうようなオルガンにのせて、ロザリーの悲しい歌が聴こえてくると、本当に細かい雪が降り出したような気持ちになったものだった。

 ジャケットでのロザリーは酒場のカウンターに座っている。若い女性の古いスナップ写真が添えてある。これもロザリーだろうか?一言では語れない時の流れが存在しているのがわかる。ジャケットの中の彼女も旅の途中なのだろう。たまたま入った店のカウンターに座っている。お酒を飲んで疲れを癒している。そして、40歳になってようやく、過ぎ去った時間を振り返ることができるようになったのかもしれない。

 あれからさらに40年以上が流れた。2017年6月11日、ロザリー・ソレルズ死去。享年83歳。長かった旅も過ぎ去ってしまえば一瞬のこと。ゆっくり休んでください。感謝と敬意を込めて。

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by sandfish2007 | 2017-06-14 07:21 | diary | Comments(0)
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