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Sandfish Records Diary

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手売りが楽しい

 昨日は雪が降ったりやんだりの中、都内へ。サンドフィッシュ・レコードも、3月と4月にニューリリースがあるので、その受注活動で、渋谷や新宿を中心に何店舗かまわってきました。で、今回からは少しやり方を変えて、例えば本部さんで全店分を一括受注できるところでも、そういうことはせずに、こちらで本当に置いてほしいと思うお店さんを選んで、そこに直接連絡して、1店舗づつ注文をとってこうかなぁと思ってます。当然、時間や手間はかかるし、CDが置かれるお店の数も減っちゃうけど、その方が今のうちの規模ではちょうどいいかなと。

 レーベルをやってて一番難しいのは、返品の問題です。僕がこの業界に入った頃は、インディーズの商品は返品不可というのが通例でした。そうでないと金銭的につづけられないし、そうなったら、売れないけれど革新的であったり、誠実であったりする音楽を、どこも積極的に出していくことができなくなってしまう…というのが大雑把な理由だったと思います。でも、CDの売上げが爆発的に伸びると、お金のあるインディーズも出てきて、「余ったら返品とるからさ、でっかく展開してよ」というメジャー的なことが可能になりました。で、今、CDの売上げは下り坂ですが、音楽業界全体のシステムが当時とは随分違ってしまったし、今さらインディーズだけ返品不可ってわけにはいかないのが現状です。もちろん、こちらから「返品は取らないよ!」と言うことは可能ですが、そうすると、うちが出しているような誰も知らないアーティストのCDをオーダーするところは、ほぼいなくなるでしょう。この辺の案配が、けっこう難しかったりします。

 確かにたくさんのお店に置いてもらえれば、売れる可能性は広がります。でも、返品もまた増えます。で、今の冷えきった市況だと、たくさん売れるよりも遥かに大きな確率で、返品が戻ってくることの方が多い…というのが、僕なりの経験則です。もちろん、なんでもそうだとは限りませんが、実際、10年前にあったインディーズ・レーベルで、今でも残っているところって、僕が思いつく限りでは、本当に数えるくらいだったりします(注:あくまでも僕が思いつく限りです)。

 だから、無理しないで、できる範囲でやっていくことが、今は大切だと思っています。自分の目がちゃんと行き届く場所で、丁寧な仕事をしていくこと。そういう手作り感みたいなものを、感覚的に身に付けることができれば、厳しい時期も乗り越えていけるんじゃないかなぁと、なんとなく思ってたりします。つまり、音楽をばらまくんじゃなくて、手渡ししていけるような、そんなレーベルになれたらいいなぁと思うのです。

 というわけで、最近楽しいのが手売りです。いつも出かけるときは、バッグにCDを入れて持ち歩くようにしてます。で、実際に音を聴いてもらって、気に入ってくれて、CDが売れるのを見るのは、本当に嬉しいです。なにより、直接感想を聞けるのが楽しいし、しかも、お店を通すよりも身入りがよくて、返品の心配もないんだから、もういい事ずくめ。…って、本当はこんなんで喜んでちゃいけないのかもしれないけど(スケールが小さい)。でも、いつまでもこういう感覚はもっていたいなぁと思ったりもします。

 MIYAI
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by sandfish2007 | 2008-02-07 14:30 | diary | Comments(0)
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