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Sandfish Records Diary

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Everyday is a Winding Road

 ねぼすけなり。昨日、大学の先輩からジャクソン・ブラウンとシェリル・クロウのジョイント・ライヴには行かないのか?との連絡があった。行かないと伝えた。けど、ほんとは行きたかったりする。

 というわけで、今朝は寝ぼけた頭でシェリル・クロウを聴いてたりする。ジャクソン・ブラウンをかけたら、また寝てしまいそうなもんで。

 昨日はだらんだらんとアルバイトをして、ぐでんぐでんとワイン&焼酎を呑んだ。これこそ自分だと思った。

 ほんとは外に呑みに行ければいいんだけど、まぁそのうちぼちぼちと。

 では、今日もがんばってこう。そうしよう。

 MIYAI
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by sandfish2007 | 2009-10-31 07:51 | diary | Comments(2)

Little Bit O'Soul

 歯を磨いて、顔を洗ってから、ナラ・レオンをカセット・テープで聴く朝。あとでサラダを食べようと思う。

 昨日は、買ってあった材料でクリームシチューを作り、下ごしらえされた材料でハンバーグを焼いた。ハンバーグにはパスタを添えて、目玉焼きをのっけた。それからごろごろと寝て過ごした。幸せだった。

 1日中、20年前にラジオから録音した60年代の曲を集めたテープをかけていた。バッキンガムズの“Kind of a Drug”とかマインド・ベンダーズの“A Groovy Kind of Love”とかミュージック・エクスプロージョンの“Little Bit O'Soul”といった大好きな曲を、僕はこの番組で知った。確かアーサー・コンレイの歌も、この番組で初めて聴いたんだと思った。あの頃はまだラジオからいろんな曲が流れていて、FMとAMの線引きも、音楽的な部分でかなりはっきりしていた気がする。

 で、僕はといえば、シンプルに音楽を求めてラジオを聴いていた。だから、自分の好きな音楽があまり流れなくなると、ラジオを聴くのをやめた。これまたシンプルな話だったりする。

 なんでどこも同じ曲ばかりかけるのだろうと不思議に思ってたんだけど、お金が絡んでの話であることに、音楽関係の仕事をするようになってから気がついた。アナログ・レコードからCDの時代に移り、音楽ソフトの売上げが爆発的に伸びて以来、音楽メディアに関わる(ほぼ)あらゆることが、お金でコントロールされるようになった。ちょっと乱暴な言い方ではあるけれど、そんな気がする。

 音楽がお金でコントロールされるなんてつまらない話だけど、そういう世界が現実にあるのなら、それはそれで仕方がないことなのかもしれない。でも、僕はなるべく関わりたくない。1年くらい前からそんな気持ちがどんどん強くなっていって、今ではほぼ関わりをもたなくなった。もっと別の、違う道をさがしている。

 いつか、音楽を好きな人達が、それぞれに好きな曲を流したり、好きなアーティストを取り上げたり、紹介したり、そんな風になっていったらいいなと思う。サンドフィッシュ・レコードが、そのための役に少しでも立てたら、とても嬉しい。

 MIYAI
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by sandfish2007 | 2009-10-30 08:48 | diary | Comments(0)

Japanese Folk Night

 昨日にひきつづきポール・マッカートニーの『Wings At The Speed Of Sound』を聴いている。大充実期のポールだけに、さすがにいい曲ばかりを書いて歌っている。で、大充実期の余裕からか、半分くらいの曲を他のメンバーに書かせて歌わせてたりもする。それらがけっして悪いとは思わないけれど(悪いのもあるけれど)、ポールの曲があまりに充実してるもんで、「どうせなら全部ポールの曲にして、全部ポールが歌えばいいのに」と思わないでもない。でもま、ジョンの『Double Fantasy』よりはましかと。あれも大充実期のジョンだけに、ぜひともジョンだけの曲でまとめていただきたかった。直後の悲劇を思うと、強く強くそう思ってしまう。えっと、個人的な見解です。他意はありません。ましてや悪意なんて…。誤解されちゃ困ります。

 さて、昨夜は、いつもお世話になっている藤沢のミュージック・マスター=浅見卓也氏がレコードをまわすというので、『Bar Cane's』の「ジャパニーズ・フォーク・ナイト」へ。かなりエンもユカリもないあたりの音楽ということもあり、ちんぷんかんぷんというか、誰が何を歌ってるかなんてまったくわかりませんえん状態だったけれど、あの時代の日本のフォーク・シーンにあったであろう一種独特な空気みたいなものは、しっかりと伝わってきたのだった。サプライズは高石友也で、バリー・マクガイアの「明日なき世界」に日本語歌詞をつけて歌ってるんだけど、これがRCサクセションのものとほぼ同じだった。つまり『カバーズ』でのあれは清志郎がつけた歌詞ではなく、高石友也のカヴァーだったのかぁということを初めて知ったわけで、それまで絶対に清志郎が書いたのだと信じて疑わなかった僕としては、かなりびっくりしたというか、ちょっとがっがりしたというか…。ま、なんであれ、真実を知れたのはいいことだと思う。こうして夢から覚めていくのも、きっと大事なことなのだろう。

 なんてこと書いてるうちポールが終わったので、次はボブ・ディランの初期のレコードを聴くことにしよう。昨夜の「バー・ケインズ」で流れていた、高石友也や友部正人や岡林信康や高田渡に多大な影響を与えた初期のボブ・ディランの歌を。あの当時の日本のフォーク・シーンでは、ディランの曲に日本語の歌詞をつけて歌うことは、ひとつの大きなテーマだったのかもしれない。そして、それはあの時代においてそれなりの意味をもち、機能していたのだろう。でも、もし僕が同じ時代を共に過ごしたとしても、きっと夢中にはならなかったと思う。想像しかできないけれど、そんな気がする。

 10代の最初の段階で、僕はなぜ英語の歌ばかり聴くようになったのだろう? 考えてみれば、不思議なものだ。きっと心がたくさんの憧れで溢れかえっていたんだとは思う。

 MIYAI
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by sandfish2007 | 2009-10-29 09:46 | diary | Comments(0)

両面目玉焼き

 ビートルズが流れる部屋から、ぐっもーんぐっもーにんぐっ。たった今、ビートルズTシャツを着て、ストレッチをしたところでございます。窓から入ってくるひんやり気味な空気が気持ち良いのでございます。

 ここ数日の僕の朝食はというと、88円で買った食パンをトーストにして、いただきものの特製ガーリック・バターを塗って、64円で買ったレタスと、3本105円で買ったキュウリと、両面焼いた目玉焼きをのっけて、マヨネーズぶっかけてかぶりつく、というやんちゃなスタイルだったりする。で、コーヒーか紅茶をすすると。けっこう気に入ってたりする。

 10代の頃は、起きてすぐに食べることが苦手だった。でも、いつしか「おはよう!いただきまっす!」と間髪入れずに言えるようになった。ちなみに、起きてすぐ机に向かうとかもぜんぜん余裕。この寝起きの良さにいったいなんなのか? 高血圧ではないのか? と思わないでもない。

 でも、起きてすぐに出かけるのは好きじゃない。動けないんじゃなくて、動きたくない。せかされたくない。好きなことをしていたい。ゆったりと流れる朝の時間を大切にしたい。朝食の後に、アナログ・レコードを2枚聴けるくらいのゆとりはほしい。

 だから、毎朝そんな風にして過ごしている。ビートルズが終わったら、ポールの『Wings At The Speed of Sound』を聴くのだ。おーいぇー。

 こんな風に元気にしてられるのは、とても幸せなことだ。がんばりたいときにがんばれること。それがしんどいときもあるけれど、やっぱりどう考えたって、それは幸せなことなんだと、僕は思う。

 今日があなたにとって良き日でありますように。

 MIYAI
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by sandfish2007 | 2009-10-28 08:38 | diary | Comments(0)

雨上がりの朝に

 僕が寝ている間に、台風はかすめていき、今は素晴らしい青空が広がっている。濡れた路面がきらきらと光っている。目に映るすべてが明るくまぶしい。そんな朝に、含蓄だらけのスティーヴ・アールの『Washington Square Serenade』を聴く。

 昨日は、鎌倉小川軒にてラジオの打ち合わせがあった。おおまかな雛形を話し合い、後日僕が具体的な流れを作って、メールでみんなに送るということになった。こうして人と仕事の話をすると、自分がいかに音楽業界のシステムに不信感をもっているかに気づいて、驚かされる。そして、あまりにひとりで仕事をしている時間が長いために、自分の考えを人に正しく伝えることが難しくなっていることにも。なにかを口にするたびに、僕は「今のは少し傲慢だったかな」と思うことになった。集まった面々が、みんなすっきりとしていて、芯をもった話し方をしたので、それは尚更だった。もっと日頃から気持ちを吐き出す機会があればいいのかもしれないなと思ったりした。

 それでも、話し合いはとても有意義なものだった。月1回/5分のコーナーとはいえ、サンドフィッシュ・レコードのための時間が割かれることに、僕は興奮していたし、その短い時間の中で、できるだけのことをしたいと強く思った。最初からは難しいかもしれないけど、少しづつ上達していけたらいいなと思う。

 その後は、友人である池田くんがやっているカフェ「rakaposi」に寄り、男3人でケーキを食べながら、お互いの好きな音楽などについて話した。僕らはそれぞれに違う音楽体験をしていたけれど、深いところでは繋がっているような気がした。純粋で楽しい時間だった。

 帰宅してから、すぐにコーナーの具体的な流れ作りをしようとしたが、うまく自分の言いたいことを伝えられなかった現実に、僕は少し気落ちしていた。ベッドに寝転がったら、思った以上に疲れていることに気がついたが、体が疲れているのか心が疲れているのかは、自分でもよくわからなかった。このままだと寝てしまうと思ったので、起き上がり、読みかけだったエリック・クラプトンの自伝を手にとった。僕はあっという間に引き込まれ、最後まで一気に読み切った。エリックが僕の人格に深く入り込んでいることを確認できたことは、僕にとって、素晴らしいことだった。

 例えば、僕は『Back Home』というアルバムが大好きなのだが、この幸福感に溢れた作品を、エリック・クラプトンにさほど思い入れのない人に聴かせても、果たして気に入ってくれるかどうか、僕には自信がない。また、そういう人がこの自伝を読んでも、僕と同じような感情や感銘を受けるとは、正直なところ、あまり思えない。でも、僕にはこれがどれだけ素敵なアルバムなのかわかっているし、自伝に綴られた純粋で朴訥な言葉を、とても身近に感じることができる。それは、長い時間をかけてひとりのアーティスト聴きつづけてきたことの証しみたいなものだ。僕は、エリックの音楽を通して、彼の存在そのものを知ろうとしていた。今になってみると、そのことがよくわかる。

 スティーヴ・アールが終わり、今はJ.J.ケールとエリック・クラプトンのアルバムをかけている。乾いた音が今日の青空に溶けていく。濡れた路面がきらきらと輝いて、目に映るすべてが明るくまぶしい。

 MIYAI
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by sandfish2007 | 2009-10-27 09:20 | diary | Comments(0)

more music more music

 雨の月曜日。入浴剤を入れて朝風呂なり。くー。朝酒をしなかった自分をホメてあげたい。風呂上がりにボブ・シーガーのライヴ盤を聴きながらストレッチ。くぅ〜。その後にビールを呑まなかった自分をホメてあげたい。あいあい。

 昨日のプチ出店は、雨天のため中止。やる気満々だっただけに、かなり残念だった。昼前にサックス・プレーヤーのSammy氏とフリーペーパー『VIVA FREAKS!』の編集をしている柴崎氏と待ち合わせて、預けておいた機材などを撤収。とても助かりました。感謝。今回は、Sammy氏所有のPAをお借りしたことで、いい音質でサンドフィッシュの音源を流すことができた。そんな氏をはじめ、今回の出店を気にかけてくれた人達すべてに感謝します。どうもありがとう。

 突然の中止でぽっかりと時間が空いてしまい、しばし途方に暮れる。まぁ仕事すりゃいいんだけど、全面的に打ち上げモードだったもんだから、どうにも気持ちが乗り切らない。とりあえず、中華屋で定食を食べて、スーパーで缶ビールとかっぱえびせんを買って帰った。で、クラプトンの自伝を読みながら、やっぱりクラプトンのレコードを聴いた。そしたら眠くなってきたんで、ちょっくら失礼して…とごろんちょしたら、目が覚めたときにはすっかり外は暗くなっていた。やれやれ。

 今日は午後から友人である鎌倉小川軒の若旦那=チュウソンくんと、これまた友人であるシンガーソングライター=SWAMPSはっとくんと、鎌倉にあるチュウソンくんのお店にて打ち合わせ。はっとくんがパーソナリティーを務める番組「湘南まちかどミュージック・パラダイス」の中で、鎌倉小川軒の提供によりサンドフィッシュ・レコードのコーナーが、来月末からひっそりとスタートすることになりそうなわけで、そのことを一度みんなで集まって話そうよと、そういう集まりだったりする。月1回/5分間の短いコーナーだけど、音楽を届けるには、こうした積み重ねのひとつひとつがとても大切なのは言うまでもない。声をかけてくれたことを、心から嬉しく思っている。

 だから、今日は雨の中出かけていくことだって、少しも気にならない。鼻歌を歌いながら、ちゃぷちゃぷと音を立てながら、江の電に揺られながら、鎌倉小川軒へ向かうのだ。で、お茶を呑みながら、湘南のソウル・スウィーツ=レーズンウィッチを食らうのだ。きっと、そうなのだ。

 で、帰ったら音さがし。がんばろう。すべては音楽のために。押忍。

 MIYAI
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by sandfish2007 | 2009-10-26 11:29 | diary | Comments(0)

雨天中止のお知らせ

 予定してた今日のプチ出店は、雨天中止となりやした。取り急ぎ報告まで。

 昨夜の『Voices Inside』はとても楽しい時間だった。バンドの演奏も、DJのセレクトも、ビールも、臭い焼酎も、ディープな会話も、すべて。だから、僕も、そんなすべてが楽しいなにかを目指してがんばろうと思った。みんなで音楽を楽しめて、その先に光が見えるようなことができたら、すごくいいなと思う。

 さて、シャワーを浴びよう。髭を剃ろう。気分を変えていこう。今日が皆さんにとって楽しい1日でありますように。

 MIYAI
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by sandfish2007 | 2009-10-25 09:20 | diary | Comments(0)

Boppin' with Mr.T

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 今宵は、藤沢のブラック・ミュージック・マスター=二見潤のマンスリーDJイベント『Voices Inside』があるので、アルバイトが終わったら「Bar Cane's」へ向かう。今回はDJよりも、矢舟テツローという都内を中心に活動している人のライヴがメインなんだそうで、スウィンギーでヒップな音楽が聴けるとのこと。ふむ、ジョージィ・フェイムみたいな感じなのかな?バンドには先日の横須賀呑みでお世話になった人気サックス・プレーヤー=guinnちゃん(ぎんちゃん)も参加してたりする。そんなところから察するに、きっとセンスのいい熱い演奏を聴かせてくれることだろう。楽しみだ。

 「Bar Cane's」は芯の通ったバーで、それはマスターのゲンちゃんの個性に他ならない。今この町で一番ディープな音楽を聴けるのは、おそらくこの店だろう。行くたびに音楽的な刺激を受ける。それはつまり、お酒を呑みに行くのとはまた別の意味があると、そういうことだ。

 んで、明日はプチ出店の最終日。12時から駅前のサンパール広場でCDとTシャツを販売しやす。なにやら微妙な天気予報だけど、すかーんと晴れてほしいもの。こんにちはしましょう。乾杯しましょう。にっこり笑いましょう。よろしく哀愁。

 MIYAI
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by sandfish2007 | 2009-10-24 08:03 | diary | Comments(0)

Thru My Window

 秋の天気がいい日に、ジェフリー・フォスケットのCDを聴くのは、どこかノスタルジックで気持ちがいい。ジェフリーのアルバム『Thru My Window』は、ビーチ・ボーイズの一番魅力的なエッセンスをビーチ・ボーイズ以上にビーチ・ボーイズらしく奏でている。きらきらと輝いて、いつしか過ぎ去っている。でも、その一瞬一瞬に「永遠」があったりする。

 昨夜は、焼そばを食べた後、そんなことを感じながら、タイトルに色が入ってる曲をあれこれと考えたりした。一番多く思いついたのは青(ブルー)が入った曲で、次が赤(レッド)だった。まぁ、順当かと。

 昼間、親父が自転車に乗ってやって来た。先日、イギリス旅行へ行ってきたというのに、なぜかバルセロナのユニフォームを着ていた。僕にはリパプールのユニホームとビートルズのTシャツをお土産にくれた。早速ユニフォームを着て、レッド・デビルとなり、自転車をこいで、辻堂にある焼肉屋さん「たい平」へ。初めて行ったけど、とても美味しい焼肉屋さんだった。

 親父が帰ってからは、パソコンのOSをアップクレードしたり、とっ散らかった部屋を片づけたりした。で、夜はビールや焼酎を飲んで、焼そばを食べた。焼そばには、世界中の幸せが詰まっていると、僕は思う。

 窓から見える空は、今日も高く、淡い。季節は巡り、時は流れる。今のこの瞬間を大切にしていきたい。そうしたい。

 MIYAI
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by sandfish2007 | 2009-10-23 08:44 | diary | Comments(0)

Start Me Up

 僕の友達に、福島くんという男がいる。ドラムが叩けて、ベースが弾けて、音楽への愛情と知識は無尽蔵で、ユーモアに溢れていて、パソコンのスペシャリストで、酒も強くて、誰よりも心やさしい。

 彼とはヤフーオークション(矢野顕子のライヴ・チケットに関するやり取り)で知り合った。家が近所だということで、ビールを呑むことになり、僕はキンクスTシャツを着て待ち合わせ場所に立っていた。福島くんはすぐに僕のことを見つけて、声をかけてくれた。僕らは居酒屋の暖簾をくぐり、ビールで乾杯し、キンクスのビデオとヤング・ラスカルズのカセットを交換し、終電近くまで呑み続けた。もう8年とか9年とか、それくらい前のことだったりする。で、今も僕らは、友達だったりする。

 一昨日の夜、パソコンが壊れた。僕はすがる気持ちで福島くんに連絡をとった。彼は電話越しに的確なアドバイスをくれて、見事、僕のパソコンを復活させた。でも、それはまだ完璧じゃなかった。さらに、無学な僕がやらんでもいいことをしたもんだから、事態はさらに悪化。あろうことか、ハードディスクの接続ピンを折ってしまった。どうすることもできなくなり、翌朝、福島くんにそのことを報告すると、その夜遅く、彼はドライバーとペンチとクリップを持って、僕のところにやって来た。

 「なんか音楽でもかけようよ」。そう福島くんは言うと、クリップをペンチで曲げたり、切ったりし始めた。なんでも、折れたピン部分にそれをかますのだという。「電気さえ通ればどうにかなると思うんだよね」とのこと。パソコンの修理にしては、随分と昭和家電的な発想だなぁと思ったけれど、これまでの経験から、僕は彼の天才を信じた。

 で、なおちゃったんだよね。クリップかましただけで。これが。

 僕は猛烈に感動した。その自由な発想に。そして、かけつけてくれた心のやさしさに。パソコンの完全復活が確認されると、僕らはローリング・ストーンズの“Start Me Up”と、サウスサイド・ジョニーのファーストをかけた。そして、がっちりと握手をした。「楽しかったよ。それじゃね」。福島くんはそう言うと、車でバグルスのCDを聴きながら帰って行った。時計は午前2時を過ぎていた。

 今朝も、僕のパソコンは、福島くんがかましてくれたクリップを通して、順調に動いている。もし福島くんが来てくれなかったら、僕は本当にたくさんの場面で、非常にめんどくさいことになっていたことだろう。そんな僕のハードディスクには「サウスサイド」という名前がついている。そして、「念のために…」と福島くんが繋いでいってくれた予備のハードディスクには、「スタート・ミー・アップ」という名前がついてたりする。

 You can start me up, I'll never stop. 僕らは音楽が、とても好きだ。

 MIYAI
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by sandfish2007 | 2009-10-22 09:39 | diary | Comments(0)