ブログトップ

Sandfish Records Diary

sandfish.exblog.jp

<   2012年 04月 ( 18 )   > この月の画像一覧

ロジャー・ダルトリーとロン・セクスミスを観てきた

 友人の厚意もあり、ロジャー・ダルトリーとロン・セクスミスのライヴを2夜連続で観ることができた。どちらも素晴らしく、とても豊かな音楽体験だった。(※多少のネタバレがあります)

 ロジャー・ダルトリーは、ライヴ前半がかの名作『Tommy』の全曲演奏。後半がザ・フーの代表曲を中心としたセットだった。まず『Tommy』セットだが、曲順もアレンジもほぼオリジナルに沿ったもので、ロジャーはMCを入れず最後まで一気に歌いきった。ミュージカルや映画などいろんな『Tommy』があるけれど、僕はやっぱりこのオリジナル・ヴァージョンが1番好きだ。そして、改めてこの作品自体の完成度の高さを思い知らされた。緻密で大胆なストーリーには普遍性があり、大きな筋を短い曲やフレーズで繋げていく手法は見事という他ない。それをあのロジャーの声で歌われるのだから、抗えるわけがなかった。特に“Smash the Mirror”からつづく後半は、ロジャーの歌の表現力も増して感動的だった。
 その後のセットでは、“I Can See for Miles”、“The Kids Are Alright”、“Young Man Blues”、まさかの“Blue Red and Grey”などが聴けて嬉しかった。初めて聴いたソロ・キャリアからの2曲も、どちらもいい歌だった。ロジャーは『Tommy』セットよりもリラックスして、楽しんで歌っているように見えた。飾らないまっすぐな人柄はあの歌声そのもので、68歳になった今もやんちゃでチャーミングだった。その姿に、ロジャーがまだ20代だった頃のイメージが重なる。そのことが僕にはとても印象的だった。

 ロン・セクスミスのライヴを観るのは、すごく久しぶりだった。今回はバンドを連れての来日。僕はバンドでのロンセクを観るのが初めてだったこともあり、とても新鮮だった。弾き語りのナイーヴな彼の歌も大好きだが、新作を聴くと、今の彼はきっとバンドを必要としているのだと思う。バックの4人は全員がハーモニーをつけることができて、それがサウンドに温かみと膨らみを与えていた。とはいえ、中心にあるのは、ロンセクが書く美しいメロディであり、彼の愁いを帯びたヴォーカルであることに変わりはない。セットリストは、新作からの曲を中心に、ファーストやセカンドからも何曲か演奏された。僕の知らない曲もいくつかあった。ロンセクにしてはアップテンポ気味なナンバーが多かったのも、バンドでのライヴだからだろうか。ラストは代表曲である“Secret Heart”を、それは美しいアレンジで聴かせてくれた。これがハイライトだったと僕は思う。
 ロン・セクスミスの歌は、何度も繰り返し聴くことで、じわじわと良さが滲んでくる。新しいアルバムを聴くたび、僕は最初の数曲でときめいて、途中でいくらか退屈な気持ちになる。でも、何度か聴いていくうちに、作品が体に沁み込んできて、それぞれの曲の違いが明確になってくる。そうなれば、あとは聴くほどに好きになっていくだけだ。うまく言えないのだけど、僕はそういうアーティストが好きだったりする。控えめなんだけど、音楽にはちゃんと深みがあって、けっして古くならない。サンドフィッシュ・レコードを始めたとき、僕はそういう作品をリリースしていこうと決めた。ロン・セクスミスの歌を聴くと、いつもそのときのことを思い出す。この夜もそうだった。

 MIYAI
[PR]
by sandfish2007 | 2012-04-29 12:10 | diary | Comments(0)

後半戦へ

 花粉の季節も終わったので、2ヶ月ぶりに部屋の窓を開けた。やっぱり気持ちがいい。散乱しかけていたレコードを棚に戻し、寝袋や膝掛けを押入にしまった。大分すっきりした。午前中はパソコンのアップロードで時間を取られたけど、試行錯誤の末、なんとかできたみたい。よかったよかった。少ししたら新しい枕を買いに行く。一緒にベッドのシーツも新調しよう。そして、夜は横浜までロジャー・ダルトリーのライブを観に行くつもりだ。既に東京公演を観た友人達は、揃って興奮気味。「横浜も行くことにしました」という人もちらほら。どうやら期待できそうだ。よしよし。

 今年に入ってから、仕事も含めて、なぜかいろんなことがうまくいかず、今もそこからちゃんとは抜け出せてはいない感じ。でもまぁ、徐々に、少しづつ、地に足つけてやっていこう。あったかくなってきたし、部屋も片づいて、窓も開けれるようになったわけだし、そろそろペースをつかみたい。

 いい意味でも、そうでない意味でも、自分の人生が後半戦に入ったと感じている。それを象徴するような出来事が、いくつも起きているので、多分そうなのだろう。いい戦いをしていきたい。

 MIYAI
[PR]
by sandfish2007 | 2012-04-27 12:30 | diary | Comments(2)

Do you know?

 先週末、馴染みのバー「ロケット・デリ」で「シニガミ祭り」なるイベントがあり、僕もDJで参加してきた。昼過ぎから夜まで。4バンド+2DJ。長丁場だったので、僕はときおり店先のベンチに座ってビールを呑んでいた。すると、このイベントとは明らかに無関係であろうきれいにお洒落した男女が、いつもなら人まばらなシニガミ通りをやけに通り過ぎていく。手には地図なようなものを持っている。「ねぇ、あの人達はなんなの?」と友人に訊ねると、「まちコンらしいですよ」と教えてくれた。なんでも、町ぐるみの合コンなのだという。僕はそんなものがあることにまずびっくりし、それがこれだけの集客力をもっていることにもっとびっくりした。で、ちょっと調べてみたところ…。

 なにやら一部では盛り上がっているイベントらしく、日本各地で開催されており、中には2000人規模のまちコンもあるんだとか。藤沢では2回目のようで、定員400名は見事にいっぱい(だったみたい)。同性2名での申し込みが必要で、参加費は男が6500円、女が4000円。参加者の年齢は、20歳から50歳まで。開催時間は14:30〜18:00。その間、参加店(12店舗。中には僕の知ってる店もあった)にて飲み放題&食べ放題。店はこのイベントのため貸し切りだから、関係者しかいない。4人がけのテーブルが用意されるなど、初対面の男女が話しやすいよう配慮されている(らしい)。店舗にはイベント・スタッフが配備され、参加者が店に入れないといったことがないよう、各店の状況を随時確認。地元の店の振興も目的のひとつらしく、ひとつの店に最低30分いるのがルールで、またどんなに盛り上がっても1時間たったら次の店へ行かないといけない。いろんな店を巡ってもらうことで、参加店のPRにもなるということらしい。

 いやはや、ますますびっくりしてしまった。こんなにがっちり固めてるのか。とはいえ、こういうイベントに強いニーズがあるのは、感覚としてなんとなく理解できてしまうあたりに、この時代のいびつさを感じないでもない。きっと、僕らは自分達が思っている以上に、いろんな面でがんじがらめなのかもしれない。場合によっては、恋をすることさえ、こういうお膳立てを必要とするほどに。しかし、なんというか、「ここまでやるか?」と正直思ってしまった。僕は男だから女性のことはわからないけど、男同士で参加するって、どういう流れでそうなるんだろ。どっちかが「なぁ、やめようぜ」とか言わないんだろか(余計なお世話だけど)。

 ほんとは「シニガミ祭り」のことを書こうと思ってたんだけど、昨日調べたまちコンの内容にびっくりしてしまい、ついついこんな話をしてしまった。あららん。みんな知ってました?

 MIYAI
[PR]
by sandfish2007 | 2012-04-25 07:37 | diary | Comments(0)

久しぶりにシャンゴーズを観てきた

 ずっと応援してるザ・シャンゴーズ。待望の新作が完成してのレコ発ライブが馴染みの店「Bar Cane's」で行われるというので、観に行ってきた。新作『roda』は、まえかわともこの歌を中心に据えた穏やかな仕上がりで、とても気に入っている。しかし、ライヴを観ると、このバンドの骨格が中西文彦と尾花毅というふたりの個性的なギタリストによるアンサンブルであることが明確に伝わってくる。そこにまえかわの歌がどうのっかっていくかが、シャンゴーズのライヴを楽しむ上でのひとつの醍醐味だ。

 今、このバンドは非常にいい状態にある。3人の個性がはっきりと出た演奏でありながら、それぞれが自分の役割をきちんと理解している。そんな対等な関係の中で、音が呼吸し、波のように押しては引き、ときに破綻していく。そこに熱が生まれ、まえかわの歌が自由に解き放たれていく。昨夜もそんなスリリングな瞬間が幾度となくあった。特筆すべきは、ゲストで参加したピアニストの大口純一郎で、そのプロフェッショナルな演奏はバンドのポテンシャルを確実に引き上げていた。彼を含めた編成でのライヴをまた観てみたいなと思った。

 MIYAI
[PR]
by sandfish2007 | 2012-04-21 07:40 | diary | Comments(0)

Thank you, Levon

 リヴォン・ヘルムが長い闘病の末、昨日この世を去った。とても悲しいことだが、最期に、家族やバンド仲間に見守られながら逝ったと聞いて、ほんとによかったなと思っている。リヴォンも嬉しかったことと信じたい。

 ザ・バンドは、音楽が肥沃な土地のように豊潤なものであることを僕に教えてくれた。そして、今にいたる僕の音楽嗜好をある意味で決定づけたバンドだ。彼らの音楽には、僕がそれまで聴いてきた音楽にはない深みがあるように思えた。ユニークで、メンバーそれぞれが個性的なのに、音楽の名のもと一丸となり、暗い森の中を進んで行くようなたくましさがあった。その原動力となっていたのが、リヴォンの機関車のようなドラムと、唸るようなヴォーカルだった。ザ・バンドの音楽は、旅人のものであると同時に、定住の歌でもあった。そんな大地を踏みしめるような佇まいは、リヴォンの個性であったような気がする。

 しかし、そんなリヴォンも癌には勝てなかった。癌は彼から徐々に体力を奪い、湧き出るような生命の力を削り取り、あの躍動するバック・ビートを止めてしまった。そのことを僕はまだ信じられないでいる。だって、僕の耳には今もリヴォンのドラムが、いつもと変わることなく聴こえているのだから。

 かつて、僕はザ・バンドについてこんな文章を書いたことがある。「もし僕に音楽の才能があったなら、ザ・バンドのような音楽をやるバンドを組みたい。メンバー全員が、音に深みを与えようと努力する。音楽を理解し、愛し、受け継いでいこうとするバンドを。そんな生き方ができるなら一生貧乏でもいいのになと、ちょっとロマンティックに思ってみたりもする」。今もこの気持ちは変わらない。ザ・バンドは僕にとって理想のバンドだ。

 ありがとう、リヴォン。これからもあなたの歌と共に。

 MIYAI
[PR]
by sandfish2007 | 2012-04-20 07:37 | diary | Comments(0)

for Levon

 闘病中のリヴォン・ヘルムが危ないという話を聞いて、胸を痛めている。どうかリヴォンにいいことがありますように。家族が彼のそばにいますように。彼の心が慈愛と尊厳に満ちてますように。そして、叶う事なら、あのバックビートが止まりませんように。

 ここ数年、僕から見ると、魅力的なラインナップがつづいているフジロック。今年もいい感じだなぁと思っていたら、遂にはレイ・デイヴィスの参加まで決まってしまい、軽く腰くだけ状態だったりする。「いいなぁ。楽しそうだなぁ」と意味もなく指をちゅぱちゅぱしゃぶってしまうほど。フジサワで開催すればいいのに。フジロックなんだし。苗場はフジじゃないんだし(←今さらな妬み節)。ライヴといえば、今月はロジャー・ダルトリーとロン・セクスミスを観に行けることになった。どちらもとても楽しみ。

 今日は新しい音探しをする。先日の日記で書いた候補作は、最終決心がつかず保留状態がつづいている。それなら、もっと高揚する作品を見つけるための努力をすべきかなと。1作1作が勝負なのだ。そして、夜はリヴォンの歌を聴きたい。遠い極東の島国から、心を寄せて。

 MIYAI
[PR]
by sandfish2007 | 2012-04-19 10:27 | diary | Comments(0)

Hometown

 神奈川県藤沢市に引越してきて14年がたった。今では友人もたくさんできたし、この土地の女の子と結婚もした。できれば、このままここで暮らしていきたいと思っている。

 もし僕がこの先もこの町で暮らしていくなら、今関わりのある地元の友人達とは、今後もつきあいが続いていくのかもしれない。10年後も、20年後も、30年後も、もしかすると顔を合わせているのかもしれない。彼らが年老いて、その子供達が大きくなっていくのを見るのかもしれない。思えば、そういう人とのつきあい方を、僕はこれまでしたことがない。きっと、長い時間をかけて人と関わっていく方法というか距離感というか心持ちというのは、僕がこれまでしてきたのとは少し様子が違うのかもしれない。もっと穏やかで、ゆっくりしたものなのかもしれない。

 ひとつの場所におさまることに対して、かつて僕はとても慎重だった。自由でいられなくなるのが不安だったのだ。でも、今はここが自分のホームタウンになったらいいなと思っている。少しづつ、そんな風に思うようになっていったのだと思う。

 MIYAI
[PR]
by sandfish2007 | 2012-04-18 08:02 | diary | Comments(0)

キオクが飛んだ日

 またしても記憶が飛ぶの巻。今回は自分ん家だったので、まぁいいんだけど、友達を呼んでおきながら、夫婦揃って記憶がないというのは、果たしていかがなものか?

 朝起きて早速、現場検証。<その1>:妻がいた場所にはクッションと毛布が置かれていた。→どうやら彼女は途中で寝たらしい。<その2>:買っておいた酒が全部テーブルに並べてあった。→おそらく「好きなの呑んでよ!」とか言って意気揚々と並べたのだろう。アホだ。<その3>:コンポにポール・マッカートニーのCDが入っていた。→うーんと、かけたのかな?<その4>:玄関の鍵とチェーンはかかっていた。→どうやら見送りはしたみたい。<その5>:料理がきれいにたいらげてあった。→普通少しは残ってそうなもの。友人達が帰った後に僕が食べたのかもしれない。<その6>:僕の携帯がソファーにあった。→ソファーには友人達がいたはずだから、彼らが帰った後、僕はソファーに座って携帯をいじったのだろう。<その7>:皿が少し洗ってあった。→おそらく友人がやってくれたんだと思う。<その8>:昨日と同じかっこうで寝てた。→余力は残ってなかったらしい。妻にいたってはエプロンをつけままだった。<その9>:起きたらかったるくて午前中を棒に振った。→けっこう呑んだみたいね。

 またやっちまったなぁ。やれやれ。迷惑かけてなきゃいいんだけど。午後になって、ようやく心と体が復活してきたところ。さてと、後片づけしよう。

 MIYAI
[PR]
by sandfish2007 | 2012-04-16 13:43 | diary | Comments(0)

9年

 昨日とうってかわって気持ちのいい朝。今日は休日らしく過ごそうと思っている。料理をしたり、運動をしたり、お風呂に入ったり、お酒を呑んだり、友達と会ったり、ぶらぶらと出かけたり、レコードをかけたり、本を開いたり…。なにするかはまだ決まってないけど、決まってないってとこが楽しいのかもしれない。

 こんな風にしてブログを書き始めて9年くらいになる。その頃に書いたものは、今も消去せずに、この広いネット世界の片隅にひっそりと残ってたりする。ここ数日、その中のいくつかを読み返してみた。で、いろんなことが変わったんだなぁと思った。大切にしていたことを思い出したりもした。忘れたつもりはなかったのに、いつしか忘れていたんだなぁと思った。あの頃に比べて、今の世の中はだいぶ暮らしにくくなったと思う。だからって、あきらめないで、もう一度気持ちを高めて、生きていきたい。そんな気持ちになれたのだから、読み返してみてよかったのかもしれない。

 それにしても9年もつづけてるのか。俺もやるね。あの頃のみんなはどこで何をしてるんだろうな。元気ですか?

 MIYAI
[PR]
by sandfish2007 | 2012-04-15 08:35 | diary | Comments(2)

春の散歩をしないかね

 さっきゴミを出しに外へ出たら、あまりにうららかな陽気でびっくりした。春なんだなぁと思った。日頃花粉に怯えている僕だけど、今日は勇気を出して散歩に出かけてみよう。なにかいい事があるかもしれない。

 朝ご飯の前に、アナログ・レコードを2枚聴いた。エリック・カズの『If You're Lonely』とルウ・ロンドンの『Swingtime in Springtime』。コーヒー・カップを持って、差し込む明るい陽射しの中で。心に水を注がれたような気がした。体の奥の方が静かに潤っていく気がした。大切な何かと久しぶりに再会したような気がした。

 思えばこんな風に、明るい部屋でソファーに座ってレコードを聴くことは、僕の長年の望みだった。少しづつそうした環境に近づいていってる。でも、最近はそういう気持ちを忘れかけていたのかもしれない。今朝レコードを聴きながら、僕は年老いた自分の姿を想像していた。これから先、どんなことがあるかわからないけれど、こうした時間を失わないでいれたら、僕は自分の人生を生きたと言えるのかもしれない。

 朝ご飯に、トーストと目玉焼きとツナ・サラダをいただいた。とても美味しかった。嬉しかった。

 今は散歩前に、目星をつけておいた新しい音を聴いている。素晴らしい作品で、内容は申し分ない。あとは僕がこれをリリースすべきかどうか。長くサポートしていきたいと本当に思っているかどうか。

 窓からはうららかな春の陽射し。これから散歩へ出かけるつもり。

 MIYAI
[PR]
by sandfish2007 | 2012-04-12 10:50 | diary | Comments(2)