やっと雨が止んだ。よく降った…と思う。さぞやたくさんの熱を奪ったことだろう。空気がひんやりしてる。そんな朝に、ひとまず、カントリー・ブルースのCDをかけてみる。雨あがりのブルースを、聴いてたりする。
餃子をたくさん食べた日の夜、『サウサリート』へリクオのライヴを観に出かけた。素晴らしいピアノ・プレイと人間性が滲み出るようなヴォーカル。それは、気さくさと深みをもった音楽で、きっとリクオ自身がそういう人なんだろうなぁと、聴いている僕らに思わせるような、そんなナチュラルな説得力をもっていた。
終演後、リクオさんとじっくり話をする機会があった。これまでも何度も顔を合わせているけれど、あんな風に話をしたのは、このときが初めてだった。僕らはいろんな話をした。うまく言えないのだけど、音楽を軸に生活をしている者として、心が通じ合う瞬間がいくつもあった。それは、僕にとって、とても嬉しいことだった。
ライヴの最後に、清志郎との共作「胸が痛いよ」が歌われた。僕は目を閉じて、その歌を聴いた。歌詞のひとつひとつを、聴き逃さないようにして、聴いた。何人かのお客さんが、静かに泣いていた。
MIYAI