昨日のお月様はきれいだった。ベランダにゴザを敷いて、ビールを呑んだ。その後、ごろりと横になった。月は光を反射し、浮かぶでも沈むでもなく、夜空にそっと存在していた。近くで星がひとつ光っていた。金星かなぁと思ったけど、よくわからない。多分、違うのだろう。いろんな気持ちが胸を去来し、このまま眠ってしまいたくなった。
でもお腹が空いたので、やっぱり部屋に戻り、焼そばを作って食べた。それからブルース・スプリングスティーンのライヴ映像を観た。1980年11月、名作『The River』がリリースされて1ヶ月半くらいたった頃。31歳のブルース・スプリングスティーンは、まるで狼が大人になったみたいだった。
そんなブルース・スプリングスティーンも、今日で61歳になる。おめでとう!おめでとう!今では老練な兵士のような風貌だが、澄んだ目の輝きは昔となにも変わっていない。長い道のりを歩いてきて、たくさんの試練を乗り越えて、彼は歌と人生を深いものにした。年齢を重ねるにつれ、スプリングスティーンの表現は変化していった。彼自身と一緒に歌の主人公も歳を重ねていった。そして、いつしか語り部の役割を果たす第三者の目も持つようになった。その誠実なキャリアを振り返るとき、僕は強い憧れと深い尊敬の念を、いつも胸に抱くのだ。
今日は仕事もほどほどに、ずっとスプリングスティーンの誕生日をお祝いするつもり。友達も遊びに来てくれる。きっと素敵な1日になるはずだ。部屋では1978年7月のライヴ音源が流れている。まさに痩せた狼のよう。誰にだってこんな時期はあったのかもしれない。僕にだって、あなたにだって。
Happy Birthday, Bruce!
MIYAI