昨日は寒い1日だった。冷蔵庫に鍋の具材が残っていたので、味噌仕立てのつみれ鍋をした。クリスマス・ツリーの灯りをつけて、クリスマス・ソングをかかけながら鍋をつつくというのは、なんだか気取りがなくていいもんだなと思った。
夜は、今年最後の「サンドフィッシュ・カフェ」の収録のため、バスに乗ってレディオ湘南のスタジオへ。病気で入院してたパーソナリティーのはっとくんも復帰して、まずはひと安心。この夜はシンガーソングライターの小野一穂くんが来ていたので、収録につきあってもらった。「初めまして」と挨拶しうちのサンプラーを手渡したら、一穂くんは明日発売という彼のファースト・アルバムを僕にくれた。鎌倉小川軒の若旦那=チュウソンが、シュトーレンというドイツのお菓子をもってやって来た。クリスマスが来るまでに食べ切るケーキだというそれは、塩のきいた大人の味がした。
今回のテーマである2010年で心に残った音楽的な出来事・想い出などを、僕らはそれぞれ語り合った。時間はいつものように楽しく過ぎていった。12/27に「湘南ミュージック・タウン」番組内でオンエアされる予定。よかったら聞いてみてください。
帰宅してから、いただいた小野一穂くんのアルバム『綿帽子』を聴いた。言葉をとても大切にしているのがよく伝わってきた。歌は繊細だけど骨っぽかった。きっとそういう人なんだろうなと思った。「言葉をフラットにしようと心がけている」と一穂くんは言っていた。「楽しいなら少し下げて悲しくし、悲しかったら少し上げて楽しくする。そうやっていくらかフラットにした方が、聴く側の自由度が増すと思うから」と。わかるような気がした。
水は流れ木は燃えて 時計の針もくるくる回る
工場の煙突は 煙の代わりに夜を吹く
「変わらないもの」
僕はさっき食べたシュトーレンのことを思い出した。今年もドイツではたくさんの家庭が、このケーキをクリスマスまでに食べ切るのだろうなと思った。その昔から変わらない風景が、なんだか素敵に思えた。
MIYAI