まったくインターネット・ラジオとは侮れないもので…。今朝、まだ暗い部屋でつけたらキンクス「セルロイド・ヒーローズ」、ジェイムス・テイラー「ダディーズ・オール・ゴーン」、そしてブルース・コバーン「オール・ザ・ダイヤモンド・イン・ザ・ワールド」とつづけざまにかかった。あり得ない。ブルース・コバーンは、寒くなるとやけに聴きたくなる人で、この曲が収録された『ソルト・サン・アンド・ タイム』は僕も好きな1枚。季節がもう少し進んだらひっぱり出そう。そうしよう。
朝の光が近所の家の壁を照らしている。今日も天気がいい。久しぶりに鎌倉の裏山をハイキングしたい気分にもなるが、ちょっと感動的なくらいに散らかりつつある仕事部屋を掃除したり、レーベル・サンプラーを追加で用意したり、懸念である「検索上位作戦」の遂行など(最近状況は好転しつつある)やることたっぷりなので、まぁしょうがない。運動不足にならない程度に海辺をサイクリングして、夜になったら馴染みのバーへボジョレー・ヌーヴォーを飲みに出かけよう。そうしよう。
一昨日の夜、風邪っぴきなのをいいことに、ポール・マッカートニーの新作DVD『ライヴ・キス』をゆっくり鑑賞できた。これはもうね、素晴らしい作品だと思う。モノクロームな映像は品があるし、ダイアナ・クラールやジョン・ピザレリといった凄腕バック陣の気持ち良く揺れるような演奏もいいし、なによりポールのコツをつかんだかのような歌いっぷりがチャーミングだ。ジャズのスタンダードを前に臆する事なく、実にポールらしく、自由に、わざと崩した感じで、楽しそうに歌ってみせる。互いの目線を合わせながら進んでいく演奏。画面全体から極上のミュージック・マインドが伝わってきて、それは至福の時間を過ごすことができた。
そういや、ポールって1942年生まれなんだけど、「それってつまり昭和17年生まれってことだよね」と最近気づいて軽くおののいた。いやはや、かっこいいおじいちゃんだ。
MIYAI