今日は敬愛するジョージ・ハリスンの命日。あれから16年がたった。僕は31歳から47歳になったけど、ジョージは58歳のまま。…と、毎年そんなことを思う。
ステージの少し下がったところで、足をくの字に曲げてギターを弾いている写真を見て以来、ジョージは僕の憧れだった。その音楽に惹かれ、佇まいに影響され、生き方を指針としてきた。
体制に組みしないこと。声高に主張しないこと。皮肉とユーモア。己を知り、自分の人生を生きること。学びつづけること。仲間を大切にすること。美しいものを美しいと感じること。
1年前、僕は大分神経がまいっていた。でも、ジョージの歌を聴くと、張りつめていたものがほぐれた。まるで雪解けのように感じた。そして、心に光が射し込むのだ。自分を見失わなければ、まだ大丈夫だと思うことができた。
たった1年しかたっていないのに、随分前のことのように思える。ジョージの歌は変わらずの僕のそばにあり、叱咤も励ましもしない。ただそばにあるのだ。暖炉の火のように、すぐそこを照らしている。
少しでも近づけるようにがんばろう。…と、これも毎年思うこと。いつかジョージ・ハリスンのような人になりたい。