僕はプログレに疎い。ほとんど聴いたことがないと言っても、差し支えないだろう。唯一好きなのはピンク・フロイドで、文学的な雰囲気に惹かれた。キング・クリムゾンもアルバムを何枚か聴いたことがある。あと、カンタベリー系のアーティストでは、ケヴィン・エアーズがシンガーソングライターらしい佇まいで好きだが、アルバムは1枚しか聴いたことがない。
以上。話が広がらないにもほどがある。なぜこれほどプログレを聴かなかったのかといえば、単に偏見があったからだと思う。よく知りもしないのに「肌が合わない」と思ってしまったのだ。
何を聴こうと僕の自由なので、別に問題はないのだが、プログレッシヴ・ロックといえば広大なジャンルだ。中には僕好みの曲やバンドだってあるだろう。だから、たまに聴いてみようかなと思うこともある。しかし、そのためにはやはりきっかけが必要なのだ。
例えば、プログレに夢中な親しい友人が数名いて、会えばプログレの話ばかりという環境なら、僕もプログレのレコードに手を伸ばしやすい気がする。でも、僕の周囲にそういう人間関係は存在しない。たまに会う人から「プログレはいいよ」と言われても、僕は忘れっぽいので興味は長続きしないだろう。
と、そんなこんなで、疎遠なままここまできた。多分、これからも疎遠だと思う。でも、先のことはわからない。いつの日か、音楽の十字路で、プログレと運命的な出会いをする日が僕に訪れるかもしれない。それは誰にもわからないことだ。
最後に掲載情報をひとつ。1980年代に特化したエンターテイメント・サイト『
Re;minder(リマインダー)』に新しいコラムが掲載されました。今回はイエス最大のヒット曲「ロンリー・ハート」です。実を言うと、イエスはこの曲くらいしか聴いたことがないのですが、もしよかったら…。
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曲とビデオの相乗効果、新生イエスの「ロンリー・ハート」