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Sandfish Records Diary

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The Wish

 ブルース・スプリングスティーンの『スプリングスティーン・オン・ブロードウェイ』がNetflixで配信されるということで、昨日は朝からそわそわしていた。配信開始は17時10分。僕はそれまでに原稿を書いて送り、雨がやむのを待ってから買い出しをし、カレーライスを作って、なんとか配信時間までにパソコンの前に座ることができた。

 考えてみれば、Netflixなら好きな時間に観れるわけで、急ぐ必要もなかったのだけど、そわそわしてたもので、そんなことさえ気づかなかった。

 CDも素晴らしかったけど、映像があるともっと素晴らしかった。故郷のこと、父親、母親、妻、子供達、アメリカのこと、どの物語もすごく良くて、なんともいえない感情が胸に広がる。そして、それぞれの物語に呼応する歌に深く感動するのだ。だから、歌詞も字幕が出ればもっとよかった。僕はCDで聴く時に翻訳されたブックレットで歌詞の内容がわかったから、特に問題なかったけれど。

 スプリングスティーンが初めて手にしたギターは日本製だ。そして、今使っているアコースティックギターもまた日本製だ。ただの偶然かもしれないけど、この人にはそういうところがあるから、もしかすると意味があるのかもしれない。ある歌の歌詞にも「ジャパニーズ・ギター」いう言葉が出てくる。そんなことに何年もたってから気づかされる。すぐにはわからないし、わからなくても曲は楽しめる。でも、後になって気づくことがあり、そこにはパーソナルな想い出が横たわっていたことを知るというのは、なかなかいいものだ。それが歌の深みだからだ。

 この人の歌を聴き続けて34年になる。ビートルズといいブルース・スプリングスティーンといい、僕はとても早い時期に長い旅の伴侶であり人生の一部となる音楽に出会った。『スプリングスティーン・オン・ブロードウェイ』を観て、そのことが嬉しく、誇らしく、幸運なことだったのだと改めて思った。
 

by sandfish2007 | 2018-12-17 07:40 | diary | Comments(0)
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