梅雨らしい朝。ごそごそっとダンボール箱から引っぱり出したのは、パット・メセニーの『ワン・クワイエット・ナイト』。生ギター1本による秀逸な演奏が聴ける作品だ。タイトルからもわかる通り、朝よりも夜向きのアルバムだが、いいものはいい。
一昨日の土曜日は、僕にしては完璧に近い1日だった。まず、新しいスニーカーを手頃な値段で買うことができた。それからサーカスに出かけ、とても楽しい時間を過ごした。さらに横浜DeNAベイスターズが勝利。他のセリーグのチームは全部負けたのに、ベイスターズだけが勝ったという珍事に浮かれたのだった。
昨日の日曜日も、それなりにいい日だった。原稿を無事ひとつ書き上げ、他の仕事も少しだけどできた。さらに横浜DeNAベイスターズが勝利。楠本選手のまさかの代打逆転満塁ホームランに浮かれたのだった。
だから、今日は雨でもなんだか気分がいい。パット・メセニーが弾く生ギターのように静かで穏やかだ。
これからアルバイト。入社して8ヶ月半、今日はちょっとした先生役である。相手の頭を混乱させないようにしないと。夜は1杯ひっかけて帰ろうか。雨の日は、なんとなく寄り道がしたくなるもの。パット・メセニーのこんなギターを聴いてしまうと余計に。そういえば、このアルバムを教えてくれた友人は雨男だ。だから、聴きたくなったのかもしれない。